さんじゅう ページ32
その日は特急の任務がいくつも入っていた。
1週間ほど前から続く上層部からの嫌がらせは日に日に増している。
そして今回は、虎杖との共同任務だった。
補助監督の運転する車の中で、助手席に座る夜雲と後ろに座る虎杖は任務の作戦会議をしていた。
今回行くところは現在も使われている高校である。
事前に許可はとってあり、車は教員用の駐車場に停められた。現在時刻は午後5時半。
7時までは生徒がまだいるらしく、今の時間は部活をしていたり、友達と話していたりとまだ多くの学生が残っていた。
言っておくが、五条や夏油が異例なだけであって、夜雲も十分過ぎるほどイケメンである。
「えっ、なになに芸能人!?」
「めっちゃイケメンじゃん?!」
「なんかの撮影!?」
と、学校内の偵察をしているとあっという間に囲まれてしまったりもするわけで...
『虎杖ごめん、先に回ってきてくれる?』
悠仁「了解っす!」
虎杖を巻き込むまいと思ったのか、先に偵察に行かせる夜雲。
そのまわりには未だに女子が集まっていた。
「イケメンですね!」
「どこの学校ですか!!」
「何歳なんですかー?」
「どうしてここに来たんですかー?」
などと質問攻めである。
『あー、お兄さん学生じゃないんだよねぇ、ここにはちょっとした調査で来てるんだ』
「警察ですか!?」
「大学生?」
「調査って何ー?」
『ん〜💦あ、』
『ねぇ君たちさ、この学校で行方不明者とか出たりしてる?』
どうやってもどいてくれない女子生徒を有効活用しようと思ったのか、夜雲は被害について遠回し(?)に聞いていく事にした。
「行方不明者ならこの前何人か...」
「2組のみくちゃん家に3日も帰ってないって言ってた!」
「ゆらちゃんも1週間いないって!」
「そう言えば女の子だけだよね、行方不明」
『!そっか、ありがとう!ごめんね、もうお兄さん行くよ』
「えーもうー?」
「まだ話しましょうよー」
本当はすぐにでも虎杖のところへ行きたいらしく、いち早くここを出ようとする夜雲。
だが思春期の学生にはイケメンとの出会いは早々ない。この気を逃すまいと多くの生徒が集まっているため!そう簡単にはここを動けそうになかった。
そして夜雲は、いいことを思いついたと言わんばかりに手前の学生に向けてこう言った。
『実はお兄さん占い師でね、魔法が使えるんだよ』
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紫響(プロフ) - yit高梨アヤメさん» 気づかなかった!教えてくださってありがとうございます! (10月14日 13時) (レス) id: b7abaf5ff0 (このIDを非表示/違反報告)
yit高梨アヤメ(プロフ) - 失礼します、オリ.フラ立っちゃってますよ〜💦 (10月14日 12時) (レス) id: 945705f77e (このIDを非表示/違反報告)
紫響(プロフ) - 牛タンタレさん» まじですか!教えて下さりありがとうございます!! (10月1日 20時) (レス) id: 4b509ce746 (このIDを非表示/違反報告)
牛タンタレ - 初コメ失礼します!「なな」のところで傑が姿になっている気がします…「まぁ、悟…」の所です、意図的にそうしているのであればすみません。これからも更新頑張って下さい!! (10月1日 19時) (レス) @page8 id: 150b133d71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫響 | 作成日時:2023年8月18日 13時