No.20 救けに ページ22
響香ちゃんは言う
耳郎「上鳴、それでいいわけ？」
上鳴「どういうイミだよ」
耳郎「救けに行こうとか思わないの？」
いつも一歩引いたような冷静な態度の響香ちゃんだったが
直接現場を見てきたのでどうにもできない
苛立ちが募っている風に見えた
オールマイトの声とともに
不安に怯える人々の小さな声も聞こえていたから
答えにつまる上鳴君に代わり、怯えていた峰田君が答える
峰田「おいおい、オールマイトまで
オイラ達だけで救けに行くなんて無理すぎだっての！」
その言葉を緑谷君は噛みしめるように聞いていた
轟君がおもむろに口を開く
その目は炎を出せる左手を見つめている
轟「オレらはヒーローを目指してる」
八百万「ですから、私達はまだヒーロー活動を……」
隣から百ちゃんが言いかけるが
轟君は左手を握りながらそれを遮った
轟「だからって……何もしないでいいのか？」
八百万「それは……」
冷静な、けれど熱さが滲んだ声色に百ちゃんは言葉につまる
轟君を見ていた飯田も、わずかに悔しそうに眉を寄せた
委員長として最善の判断をした
しかし救けたい気持ちは当然のようにある
葛藤で沈黙する皆に、緑谷君がポツリと呟く
緑谷「……救けたい」
全員が緑谷君を見た
お茶子ちゃんが心配そうに「デクくん？」と声をかける
真剣な顔で考え込んでいた緑谷君が顔を上げ
はっきりと言った
緑谷「＿＿＿＿＿＿＿救けに行きたい」
そこには強い覚悟が浮かんでいた
更に怯える峰田君が抗議する
峰田「
USJでコリてないのかよ、緑谷！」
緑谷「違うよ、峰田くん。僕は考えてるんだ
みんなを救ける方法を……」
必死な緑谷君の言葉に驚く一同
それはみんなの琴線に触れたが、とても現実的とは思えない
上鳴君が戸惑うように言う
上鳴「気持ちはわかるけど、そんな都合のいいこと……」
緑谷「それでも探したいんだ。
今の僕たちができる最善の方法を探して
みんなを助けに行きたい」
覚悟を決めた緑谷君は、一歩も譲らなかった
困っている人を、苦しんでいる人を見過ごせない
何の見返りも期待せず
ただ救けたいという一心だけが緑谷君を動かしていた
貴女「……」
その姿が、私には小さなヒーローに見えた
麗日「デクくん……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cherrycat - 零さん» ごめんニャさい、可愛いしか出てこないんですが？((((殴 (2019年8月5日 20時) (
レス) id: 2b83034533 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - えへへ嬉しいな(*´▽｀*) (2019年8月5日 20時) (レス) id: 832ad5c79c (このIDを非表示/違反報告)
cherrycat - 零さん» いやー、そうだったらもう私は発狂しますね←ボクっ娘可愛いじゃないですか。ご褒美ですニャよ！！←(おい (2019年8月5日 13時) (レス) id: bf47e4e2e5 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 僕もだよぉ…相澤先生活躍するかな？でも一番注目するところは多分全員一緒『緑谷と爆豪の共闘!』かなぁ？（ちなみに僕って言ってますが女です。ネットの中だけボクっ娘です。） (2019年8月5日 1時) (レス) id: 832ad5c79c (このIDを非表示/違反報告)
cherrycat - 零さん» 本当にそうですね！！12月が楽しみですニャァ (2019年8月5日 1時) (レス) id: bf47e4e2e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：cherrycat | 作成日時：2018年8月5日 21時
