【ブラッククローバー】 さぁ、取り引きを始めよう。

対価 その7 ページ8

Aside

魔道士「分かった。それなら金貨100枚くれてやる」


金貨100枚ねぇ


A「それ、今すぐ用意できる？？」

魔道士「なに、今すぐだと!?そんなこと出来るわけないだろ！！」

A「ﾎﾞｿｯ)まぁなくても勝手に消費してくれるからいいけど…」


さて、やりますかね。


周りに敵はいない。だから怪我の治療だけでいいか。


A「“対価回復魔法 癒漠(ﾕﾊﾞｸ)”」


男の周りに木の根が広がる。


これは癒しの木。触れると傷を癒してくれる。


しかもこの根に囲まれてる間はあらゆる攻撃を受けないため、防御魔法としても使ってる。


魔道士「き、傷が一瞬で……」


もうすぐで完治するか


魔道士「フ、フフハ。ハハハハハ!!!馬鹿だな貴様は、俺がお前のような下民に金貨を渡すと思うかぁ？？？」


完治すると同時にそうほざく男。


魔道士「残念だったなぁ!!!」


A「何が??別に私は金貨が欲しいなんて言ってないよ」


魔道士「なんだ？負け犬の遠吠えか？やめとけ、見苦しいぞ」


A「ぎゃあぎゃあうるさい。さっさと私の前から消えてくれないかな」


魔道士「消えるのはお前だよ！」


男は自身のグリモワールを開き、魔法を使って攻撃してきた。


でもそんな攻撃当たるわけない。


何故なら私は今、“男の寿命を引き換え”に、“運命を狂わせている”から。


つまり、男の寿命を消費して攻撃が当たらないという運命に書き換えているということだ。


これは簡単な魔法だから相手に気づかれにくい。


だが凄く強力な魔法だと思う。


男の時間が完全に消費された時攻撃は当たるが、


時間が完全に消費された＝寿命が尽きる、ということなのだ。


A「(なんて哀れなんだろう。こうして無駄な攻撃をしている間も自らの寿命はすり減っているというのに)」


私の魔法は他人を利用し何かにすがらなければいけない。


これほど恥じる魔法はないだろう。


でもしょうがない、これが私だから。

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