【ブラッククローバー】 さぁ、取り引きを始めよう。

対価 その47 ページ48

Aside

もう私とユリウスの間に『親子』なんてものは無くなった。




バネッサ「良かったわねA!!」

A「………あぁ。良かった」




「魔法帝!!!」



「ご無事で何よりです！！！」



「良かったぁぁ！！！｣





ユリウス「心配かけてすまないね」

マルクス「本当ですよ！国王の事もあったなか、貴方が不在とは……」

ユリウス「ごめんよマルクス君。もうこんな心配はかけさせない」








サラッと言うよね。


原因は自分です、なんて言えないか。







ノゼル「魔法帝」

ユリウス「ん？なんだいノゼル」

ノゼル「何故、あの娘と殺りあっていたのですか」

マルクス「!?あの娘！魔法帝どういうことです！！」





余計なことを言うねぇ、ノゼル・シルヴァ


痛いとこついてきよったよ。





ユリウス「さぁ？僕が殺りあっていたのは、国内に存在する反乱軍だよ」

ノゼル「……そうですか」

A「(納得してないなあれ)……でもまずかったか」





記憶を消さないといけないのかな。



私の為にも、ユリウスの為にも。


これ以上言及されたら、どちらとも苦しいしね。







ガシッ






A「！」

ヤミ「てめぇまた変なこと考えてるだろ。だがやめろ、旦那の為にも、な」

A「…はい」




はは、ヤミ団長は鋭いっすね〜。


あんな威圧かかった言われ方されたら、怖気付いて出来ないよ。






ユリウス「皆、いろいろと迷惑をかけたね。復興作業は僕も手伝う……と、言いたい所だけど

こんな状態でね。皆気をつけて頑張ってくれ」



「「「「はｯｯｯ!!!」」」」







あ、そうだ。


まだやるべき事あったや。


復興作業ちょっと後回しにしていいかな







A「ユリウス…」

ユリウス「……なんだい」

A「来て欲しいところがある」

ユリウス「……どこへ？」

A「まだちゃんと謝ってないでしょ。
行くよ！









.









.









母さんの所へ」






ユリウス「!!いや、僕は」




A「未練もあったからあんな事したんでしょ。ちゃんとお別れしてきなさんな」



ユリウス「………分かった。そうしよう」









これで、全て丸くってわけじゃないけど、ユリウスは前へ進める。


亡き戦友であり、愛する女との別れ。



そして私も、家族との別れ。






A「行こうか」






それは王家最期の場所。



私とユリウスの、本当の覚悟を決める場所。


.

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