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対価 その39 ページ40

Noside

A「これが、代々王家が継いできた魔法だからね。血さえあれば発動する」

ユリウス「でも一時的なものだろう」



ユリウスが言った通り、だんだんと効果が薄れ、魔力がもどっていた。



ユリウス「君の、負けだ」

A「それはどうかな…!!」



Aは一度、ヤミを止めている宮廷魔道士に目を移す。

ユリウスもその視線に気づき、Aが何を考えているのか探ろうとする。



ユリウス「ヤミに助けを求めても無駄だよ」

A「別に、私は自分で戦えるよ」



「もう限界だろ」と内心思うユリウスだが、彼は見くびっていた。Aの実力を。

自分が育てた人間を、完全に理解していなかった。









彼女の魔法は、対価魔法。

使う魔法の規模・質度・威力に応じる何かを差し出す(消費)ことにより、その対価で魔法を使える。

差し出すものに制限などない。


そう、ありとあらゆるものを、差し出せるのだ。



それがたとえ、他人の命でも、自分の命でも、



クローバー王国という、国家であっても。









A「こんな魔法嫌いだった。扱いづらかったから。でも今は都合のいい魔法だって思うよ」

ユリウス「何を言ってるんだい?」

A「………私は死にたくない。だから今ここで貴方を止めるか殺す」

ユリウス「君が??僕を殺せるのかい?(笑」




馬鹿にするように笑うユリウス。

だかAの目は本気だった。







A「……舐めんなよ









“対価魔法 闇堕ち・懺撃(ザンゲキ)”」






ユリウス「!これは……!!」






ドガンッッ!!!



ガシャンッッ!!





国王「な、なんじゃぁぁ!!!王宮が……王宮が……

崩壊していく!!」

ヤミ「A!……」








黒い塊が斬撃になり王宮を破壊する

止めようがないほど暴れ、壁を壊す


まるで今までの罪を具現しているかのように、無差別に人も物も、空間も破壊していく。




国王「は、早くあれを止めろ!!そして余を助けよ!!………って、宮廷魔道士共はどこへ行った!?」

ユリウス「なに!」






「ようやく気づいたか」とAは2人を見る。


先程までヤミを止めていた宮廷魔道士は全員いない。

処刑を覚悟で逃げたのか、はたまた、“消えた”か。




A「さぁユリウス。もう誰も私を止めようとする人間も、囲うフィールドもない。

存分に殺ろうよ」


ユリウス「………あぁ、そうだね」




ヤミは息を呑む。




始まる、生き残りをかけた、対決が。



.

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闘乱雪(プロフ) - 感動しました!涙脆い私だけなんでしょうか?凄くウルっときたのは (2019年2月10日 12時) (レス) id: 7aa059542a (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - まるさん、御忠告とご注意ありがとうございます!初めて書いていてあまり理解ができていない部分があり、すみませんでした。この忠告のもと気を付けて書いていこうと思います。本当にすみませんでした。 (2018年12月30日 16時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占つが無法地帯だと言われる要因の一つにもなっています。ルールをちゃんと守りましょう (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご理解下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか?そこら辺をちゃんとよく読み、ルールを理解の上作品を作るようにして下さい (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パパゴラス3世 | 作成日時:2018年12月29日 20時

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