対価 その37 ページ38
Aside
あぁついに来てしまった。
私の目の前にある大きい扉。
私が最初いた王宮の地下とは違い、なんとも明るいのか。
この扉を開ければユリウスがいる。
きっと私を待っている。
ヤミ「いいか?」
A「覚悟なんてとっくの昔にできてますよ」
ヤミ団長に気づかれないよう、震える左手をそっと抑える。
この先、攻撃されて血を流したら終わりだ。
私の血を使って発動できるとユリウスはきっと知ってる、だから防戦一方になるが、やるしかない。
バタンッ
ヤミ「しっつれいしまーす」
男「な!誰だ一体!!」
ユリウス「…………」
??「ようやく、ようやく来たか…!!余は待ちくたびれたぞ!!」
扉の先には、国王と思わしき人物とユリウス、そして宮廷魔道士が数名いた。
ユリウスの手が持っているのは、私のグリモワールだ。
A「ユリウス」
ユリウス「……」
A「グリモワールを、返して」
ユリウス「………それは無理だ」
お願いだから、もう少しマシな顔してくれないかね。
そんな、苦しそうに顔を歪めないで。
辛いのは、苦しいのは、私だって同じなんだから。
ヤミ「旦那、アンタが何考えてるのかは分かってる。だからもうやめようぜ、どんな手を使っても、もうメルシーさんは」
国王「ついにこの時がきたのだ!! 」
ヤミ「チッ、うるせぇな」
ヤミ団長の言葉を遮り、興奮したように私を見てくる国王。
正直言ってこんな奴が国のトップだなんて信じられない。
絶対支持率低いよこの人
国王「あの時全員殺したと思っていた。だが本当に生き残っていたとはな」
A「貴方が…王家を」
国王「堕落の一族なんぞ知るか!!余の国なのだ、余のモノなのだ!過去の人間がでしゃばったのが悪いのだ!!!」
A「…あ?アンタさっきから調子のって」
ヤミ「やめろA。こんな奴に構ってる暇はねぇ。
俺達の目的はお前のグリモワール奪還と旦那を止めることだ」
A「…はい!」
心が落ち着かない
今目の前にいる暴君を殴ってやりたい
私の全てを奪ったこの男を
___殺したい___
いやダメだ!ここで手を出せば確実にこっちの負け。
手を出した理由で簡単に殺される。
A「ユリウス、さぁ私のグリモワールを返して」
ユリウス「君もここにきたという事は、分かっているんだろう」
A「そう、だね。分かってるよ。貴方が馬鹿な事考えてるってね」
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闘乱雪(プロフ) - 感動しました!涙脆い私だけなんでしょうか?凄くウルっときたのは (2019年2月10日 12時) (レス) id: 7aa059542a (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - まるさん、御忠告とご注意ありがとうございます!初めて書いていてあまり理解ができていない部分があり、すみませんでした。この忠告のもと気を付けて書いていこうと思います。本当にすみませんでした。 (2018年12月30日 16時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占つが無法地帯だと言われる要因の一つにもなっています。ルールをちゃんと守りましょう (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご理解下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか?そこら辺をちゃんとよく読み、ルールを理解の上作品を作るようにして下さい (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パパゴラス3世 | 作成日時:2018年12月29日 20時