対価 その29 ページ30
Noside
ユリウス「国王は望んだんだ。自分が築く国を、自分が国のカオとして生きる日々を。でもそれを王家は許すはずない。だから国王は一度地位を落とされた、その威厳が保てないほどに。そして恨み憎んだ。王家の全てを
そして国王は決断した。
クローバー王国を我がモノにするとね。それから王家の人間が次々に殺されていった。最初はただの病だと気にしなかったが、頭首までもが殺され、人々はその異変に気づいた。
国民が混乱するなか、国王だけは何もなかったように平然としていた。
そして遂に、王家の血を引く者は残り一人になった。それが君の母親、メルシーだ。
国王は魔法帝を簡単に殺すことは出来なかった、だから隙をついたのさ。卑怯な手を使ってね。
メルシーの子供を人質にとったんだ。
もちろん子どもを庇ったメルシーはそのまま、誰にも真相を知られず死んだ。
それから10年経った今、国の象徴は王家から国王へと変わった。
ある者は王家が消滅したのは悲劇だと嘆き、またある者は天罰だと言った。
どちらにしろ人は王家を闇に葬られた堕落の一族と呼んだ。
簡潔に話したつもりだけど、少し長かったね。他に聞きたいことはあるかい??」
A「…ねぇユリウス……10年前、私は生きてたっけ。記憶がね…曖昧なんだ。ユリウス、私は……私は、あの時、“死んだ”??」
震える声でユリウスに問うA。
何かを思い出したような表情を浮かべる彼女を、彼は静かに見つめ、口を開いた。
ユリウス「答えは、YESだ 」
A「あぁそう。そっか……そっ…か」
ユリウス「どういうことか聞かないのかい」
A「聞かなくたって分かるからね。母さんは、私と同じ系統の魔法でしょ。“交換魔法”のね…」
ユリウス「A…」
A「もういいよユリウス。もういい。私が知りたいものはもうないさね」
ユリウス「それじゃ、国王に会いに」
A「会わなくていいよ」
ユリウス「どうして?」
A「それよりも、なんでそんなことユリウスは知ってるの?国民も誰も真相を知らないんでしょ?」
ユリウス「…メルシーが死ぬ前に僕に教えてね」
A「嘘でしょ、それ」
ユリウス「え?嘘じゃないよ。戦友を使って嘘をつくなんてこと、僕はしない。何より君が知ってるだろ?」
A「ならなんで、なんで……
今部屋の外に知らない男達が何人も待機してるの」
ユリウス「……………」
A「国王と繋がってたの!」
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闘乱雪(プロフ) - 感動しました!涙脆い私だけなんでしょうか?凄くウルっときたのは (2019年2月10日 12時) (レス) id: 7aa059542a (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - まるさん、御忠告とご注意ありがとうございます!初めて書いていてあまり理解ができていない部分があり、すみませんでした。この忠告のもと気を付けて書いていこうと思います。本当にすみませんでした。 (2018年12月30日 16時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占つが無法地帯だと言われる要因の一つにもなっています。ルールをちゃんと守りましょう (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご理解下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか?そこら辺をちゃんとよく読み、ルールを理解の上作品を作るようにして下さい (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パパゴラス3世 | 作成日時:2018年12月29日 20時