対価 その12 ページ13
Aside
そういえば、この国の軍事トップは何をしてるのかねぇ。
国が一大事って時に何もしないなんて、余裕かましてるのかな。
A「炎が、止まらない」
崩落した瓦礫の山から辺りを見渡す。
随分前に放たれた炎は今も尚生き続け、勢いは止まることを知らないようだ。
ホントに、何をやってるのさ。
この国の魔法帝、ユリウス・ノヴァクロノさんよ。
今力を発揮すればまた支持が増えるっていうのに。
A「そろそろヤバいんじゃないの」
ユリウス「じゃあ君が助ければいいだろ」
A「!?な、ユリウス・ノヴァクロノ!!?!」
いつから後ろに!
全く、この人の魔法は神出鬼没だから嫌いなんだよほんと。
A「勝手に出てこないでくれません?いつもいつも」
ユリウス「ごめんごめん(笑)これが魔法なんでね。ところで、君も助けなかったわけじゃないんだろう?」
あぁ嫌だ。
この全てを見透かしているような瞳、不敵な笑顔。
いつもこの男は私を脅かす。
A「魔法騎士団様に加勢しようとしましたが、貧弱でクズな人間の力は借りないと断られましたよ」
ユリウス「また君は。否定するだろうけど、君は強いよ。誰よりも」
A「……綺麗事を言わないで!!!なんで貴方はいつもそんな嘘をつくの!!」
ユリウス「僕は嘘なんて「私は卑怯者なんですよ!!他人にすがらなければ生きていけない、クズなんですよ…」……A」
A「やめて…名前を、私の名前を呼ばないで」
ユリウス「君の才能はこの国の宝だ。だから僕は何度でも言う。魔法騎士団に入らないかと」
やめて。お願いだからそれ以上言わないで、私を見ないで。
私は誓ったの、この右腕に。
もうこの力を、この魔法を公には使わないと。
ユリウス「君の母親も、それを望んでる」
そんなわけない。
母さんは最後までこの魔法を憎んでいた。
自らの力では戦えないこの力を。
ユリウス「それに君はこの国の……!?」
さすが魔法帝。
咄嗟の攻撃を難なくかわした。
A「その先の言葉は言わせませんよ。それに私はもうこの国に期待なんてしてないし、かつての“王家”を取り戻そうなんても思ってない」
ユリウス「……」
A「だからこれ以上私の目の前に現れないで下さい。では、さようなら」
私はひっそりと暮らせればいい。
平和な毎日が続くのなら、それで。
あぁ、炎はまだ消える気配がしないねぇ。
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闘乱雪(プロフ) - 感動しました!涙脆い私だけなんでしょうか?凄くウルっときたのは (2019年2月10日 12時) (レス) id: 7aa059542a (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - まるさん、御忠告とご注意ありがとうございます!初めて書いていてあまり理解ができていない部分があり、すみませんでした。この忠告のもと気を付けて書いていこうと思います。本当にすみませんでした。 (2018年12月30日 16時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
まる - ルールを理解せずに作られた違反作品が増え、占つが無法地帯だと言われる要因の一つにもなっています。ルールをちゃんと守りましょう (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご理解下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。最初に編集画面の注意事項をちゃんと読まれましたか?そこら辺をちゃんとよく読み、ルールを理解の上作品を作るようにして下さい (2018年12月30日 13時) (レス) id: c2cd8ec7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パパゴラス3世 | 作成日時:2018年12月29日 20時