Affect077 過去編�� ページ33
Aside
親友はネイバーだった。でも親友の所属する人型ネイバーの組織が仲間割れをして、親友は殺されかけていた。そしたら私と親友が殺し合いをさせられる羽目になって。
受け入れられなかった。
.
『あいつらは絶対私らのどっちかを生かすなんてしない』
『けど、私に策がある』
武器を握りしめたまま私は親友を見つめていた。
『あんたが私を殺せば、確実にあんたは生きて帰れる』
『はあ……？」』
『あいつら全員蹴散らして仲間のとこに戻れるくらいの力を、与えてやるって言ってんの』
『だから＿＿＿殺して』
こいつが何を言ってるのか少しだけ察したような気がして、目を見開いた。
『分かってよA』
『殺されるならあんたがいいんだって』
そいつも少し泣いた。
このままでいれば、きっと私も親友もあの組織に殺されてしまう。あんな奴らに親友の命を渡していいの？でもだからって、自分でそんなことするなんて…………
『お願い、A』
.
親友は、このままでは二人とも助からないことを悟っていた。だから私だけでも生き残れと、そう言ったのだ。親友は、ネイバーだったけど。だけど私の大好きなそいつだった。最期まで。
私は、あの遠征でその命を奪った。
あのあと、私は親友が与えてくれた"それ"を使って人型ネイバーを蹴散らし、しかし最後に詰めを誤って死にかけたところを迅さんに助けてもらった。そのまま気を失って遠征から帰還、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。
それから、私は何も斬れなくなった。
けれどボーダーを辞めずに今もここにいる。太刀川隊をやめたのに、トリガーを本部に返したのに。理由はもちろん、防衛隊員に返り咲くためだが、他にも理由はあった。
「あれから一度も使ってない？」
「はい。使う機会もないし…」
私は黒いピアスを触りながら迅さんの問いに答えた。
ボーダーを辞めることは、不可能だったのだ。親友からもらった"これ"を隠し持っている限り、ボーダーの管理下から外れることは許されない。城戸司令たちは私が遠征で何かしらの情報を得ていることは確実だと思っているので、私に記憶消去の処置を行わなかった。だから、辞めることはできない。
親友の命と引き換えに得たトリガーを、持っている限り。
「そうか。じゃあ、誰かに言った？」
「いえ、誰にも」
私がこのトリガーを持っていることは、誰にも言っていない。こちらに戻ってきてから一度も使ってないからトリガー反応も検知されてないし、多分確実に知ってるのは迅さんだけだ。
なるほど、と迅さんは頷いた。
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亜桜(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！過去編の方の親友と高校の親友は別人になります;;表記がややこしかったですよね！修正しておきますね〜！！ (2020年6月9日 12時) (
レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - とても面白いです！過去編の親友の名前は高校の親友と同じ名前でいいんでしょうか？ (2020年6月8日 23時) (レス) id: b6ab3f2fc3 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - そるとさん» コメントありがとうございます！マイペース更新で申し訳ないです;;がんばります！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - すごく面白かったです。更新されることがあったら楽しみに待ってます！ (2020年5月21日 19時) (レス) id: 6009fd27be (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - みっとんさん» ありがとうございます！がんばります〜！ (2020年2月8日 10時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2020年1月4日 1時
