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本来なら見えるはずのない皮膚の内側。
それが露わになってしまっている肘が痛々しくて少しばかり顔を歪めてしまう
全体を治す余裕はないが肘だけでも、と。
時を戻し、皮膚の修復を計る。
…本当は個性の都合も鑑みて顔の骨を修復すべきかもしれないが
傷が酷ければ酷いほど、短時間での変化が大きい程私への負荷が大きい
まぁ、時間という概念の質量が違う。ということ。
今調子に乗り、傲慢にも顔の骨まで治せば視覚や聴覚を一時的に失いかねない。
ここで動けない人間が増えるリスクをかけるのは確実に悪手だ。
状況が既に追い詰められている。
どうする、どうすると辛うじて最悪を回避してるにすぎない。
「へぇ…その個性は人体にも使えんのか。いいなァ…。」
聞こえた声にジトリとそちらに視線を投げれば
パラパラと細かな塵となり、茎も花も関係なく崩れ始める茨の壁
崩れ始めた茨の隙間から垣間見える赤い瞳が背筋を逆撫でる。
恐れている訳では無い、が…この男にはそういう不気味さがある。
当の本人は「こっちにはヒーラーが居ねぇから」
なんてゲームのような戯言を口にしている。
彼からしたら今やってる行為すらゲームと変わらないものなのだろうか。
ゲームなんてやったことないから分からないが、回復要員が居ない、ということはわかった。
そんなことを聞かされたところでどうということも無く、心の底からどうでもいいが。
ともかく、敵の姿が見え始め私はスクッと立ち戦闘態勢。
散々な状況を見せつけられてきた残る３名は怯えきった訳では無いが
戦闘態勢を取るほどの心の余裕もないのだろう。
ジリッと一歩足を引き、萎縮したようにその身を強ばらせた。
すぐに増援が来るとは思えない、が多分…中途半端に開け放たれた扉。
きっと誰かが応援要請のためにＵＳＪ外に出られたんだろう。
最初分散された時の立ち位置、そして機動力の面から言って予想は着いているが…。
バスで移動した距離、道中に出くわすことがなければもう少しかかるな。
…私の役目は、今。
血塗れたこの人の矜恃を守るためこの場の誰一人たりとも殺させないこと
『ヒーラーとやらが居ない中、よくこんな暴挙に移れましたね。
…何か遂行すべき明確な目的、それを成す策でもあるんでしょうか？』
淡々と落ち着いたように話しかければ、相手は顔を見せないながら
口元をへの字に曲げ、不貞腐れたような軽度の不快感を示す
その態度だけでいえば同等の年頃にすら見えた。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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