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チラホラと現れる下っ端と思わしき敵を切った張ったで薙ぎ
駆ける足を止めることなく突き進んでいく。
段々と道幅が広がり、視界が開けていく。
最初に目に入ったのは、初めに見た時にもインパクトが強かった
大柄で、目がギョロッとしている脳みそが露出した人とも呼べないような姿の敵だった。
流石にその相貌に一瞬息が詰まるような、冷や汗が出そうな
ゾワリと悪寒が背をかけるような感覚がした。
が、それすらも些細なことであったと感じてしまう。
そんな光景を目の当たりにした。
流れ、広がる赤い池は私には見覚えがあって
その既視感と、以前見たそれと異なるのは流してる本人の姿が顕になっていること
以前見たそれは、岩場の隙間から落石の間を潜り抜けるように流れていた
今見えるそれは、黒い服を更に濁らせ白い捕縛布を染めていく。
先程は敵に気付く方が早く、自分の内側に潜む動揺や不安感を抑え込めたが
この光景が、先程の倒壊ゾーンが、あの日を思い出させ心拍を急激に加速させていく。
“だ＿＿！！もう建＿＿も＿＿い！！崩＿＿＿！！！”
“＿＿＿…！！ま＿うち＿子＿＿がま＿＿にいる＿＿＿！！”
“__、ごめんね”
“イン＿＿＿ショ＿＿ー！！”
『…お母さん。』
ボロボロのこの建物もいつかは崩れ落ち、地面にたたきつけられる時がくるのだろうか
そんなことを思いながら倒した敵の真ん中で、横の壁にできた大穴を
そこから見える２０ｍ近く離れていた地面を見下ろし、吹き抜ける風を身に受けた。
あの日を忘れることは無い、あの日を悔やまなかった日は一日たりともない。
あの日の私を呪わなかったことも、一度もない。
なら、今視界に映るあの人を助けなくちゃ、守らなくちゃ。
今度こそ、助けなきゃ。
それが叶わなければ私は今度こそ生きていけない。
『あ、い…ッ消太さん…！！！』
もう何年も大声を出していなかった
あの人の名前を叫んだ喉は裂けんばかりで少し痛い。
それに、周りに生徒がいたのに思わず名前で呼んでしまった
…どうか、後で叱ってほしい。
脳裏に、助けを請いたい存在が一瞬よぎるが振り払う
貴方にもう頼らない、貴方の助けを願ったり、期待もしない。
今度は私にもこの
貴方を…『平和の象徴』の助けを待ち望む無知な子供じゃない。
熱で満ちた私は冷静さを欠いていて
己の限界が近いことも考えず、中央へと駆けた
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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