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彼の素行の悪さに呆れと感謝と、様々な混ぜこぜになった変な気分になる。
「それじゃあ…お願いします。」とだけ告げて
その足で、そのまま消太さんに変更のお願いと了承してもらえた旨を伝えに行った。
夕暮れ時の職員室で
あの人は、分かりにくいなりに眉間にシワを寄せた。
事前に、校長からの言伝を睡さんから受けていて、あちらから許可を提示されていた
が、それを受けるという報告を睡さんじゃなく
この人に告げろ、というのは…いささか意地悪じゃなかろうか。
いや、担任なんだから何もおかしなことはないのか
保護者を前提とする方が間違ってるな。
「…校長から話は聞いてる、ダメだ、とは言わない。」
『…。』
「が、こういう経験も向き合わなきゃいけない場面だろう。いいのか？」
最初の返答の仕方から絶対に続く説教があるのは察していた。
だが、『露出と注目を裂けるアングラ系ヒーローがそれを言いますか。』
と可愛くもない犯行を見せてしまう。聞き流せばいいものを。
「…まだ若ェんだから目立って、活躍の場を手に入れてなんぼだろうが。
それに、今回の体育祭はそういったための場でもある。」
『…分かってます、けど。』
「けど？」と続けるように煽られるが
私の口からそれに続く反論は出てこなかった。
だって正しいのは消太さんの方なんだから。
それを分かっているから…返す言葉もないってやつだ。
黙する私に呆れてしまったのだろうか、消太さんは深めのため息を零す。
真っ直ぐに見つめ返すのがなぜか抵抗を覚えて
ここに来てからずっと下の方に彷徨わせていた視線がさらに下がる。
肩がピクリと揺れたのだって、仕方ない、と言い張りたい。
消太さんは頭をかいて
学校という現場にしては珍しく「A、」と下の名前で呼んだ。
それでやっと、重たくて仕方が無かった視線が持ち上がる。
「別に怒ってるわけじゃない
だが、いつかいつかと言ってる間にアイツらは先に行く。
地団駄踏んでる間に置いていかれるかもしれない
お前の古傷は知ってる、だが瘡蓋掻いて自分で傷口の治りを悪くするなよ。」
そう告げると、校長に伝えてくる、と言って横を通り過ぎていく。
隣のブラドキング先生が居なくて良かった。私情丸出しで居た堪れない。
数秒去っていく消太さんの背中を眺めたのち、帰路に就く
明日は体育祭当日だというのに
もうすでに、憂鬱だ。せっかく爆豪さんに代わって貰ったのに。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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