132second＿＿ｍ ページ41
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緑谷くんと言い、爆豪さんといい私の感性を揺さぶる。
本当は、そうでありたい、そうなるはずだったであろう
「学生らしい私」が顔を覗かせて、勢いとかに飲まれやすくなる。
きっと彼の目を見たせいだ
おかげで面倒ごとを避ける理性のタガが外れた。
苛立ちを纏い、爆豪さんへかあるいは群衆にか
対抗心や挑戦的な内面が言葉となって口から抜けていく。
＊＊＊
僕らＡ組の大多数に背を向けて
クラスの中でも扉の近くに居ながら静かに佇んでいた過来さん。
クラスでも社交的とは言い難い彼女が突然一言いい放てば
それは様々な要因を纏いながらクラスメイト含め大衆の目を引き付けた。
容姿も整っていて、クラス内でも実力を囁かれる
そんな彼女の一言は僕らも聞き馴染み始めた言葉だった。
『時間は有限。』
彼女の顔がこちらから窺えないので
いま彼女が何を思って言い放ったのかは明確には分からないが
この場の人たちの中では一番長い付き合い
…はずの僕の予想では多少イラついた様子を受けた。
『その宣誓で貴方の成績は変わりますか？
恥をかく？懸命に、自分に出来る全てを注いだとしても
最終結果に左右されて経緯も無かった事にされ恥になるんですか？
…あとヒーロー目指す人間が他人の迷惑も考えられませんか？
さっきからずっっと邪魔なんですが。
驕り、慢心…それらと“別のモノ”の区別もつかないなら
やはり、ここを見に来る意味はないので
サッサと各々の残された時間の有効活用をした方がいいですよ。』
冷静な普段の彼女らしからぬ
「回り出した舌が止まらない。」といった突然の饒舌さ加減に圧倒された。
でも、入試の時と同様に彼女の主張に圧倒される者たちは多くいても
それに明確な理論を立てて反論できるものは居なかった。
先程の他クラスの人たちのように確かに彼女も「大胆不敵」であった
しかし、彼女の発言には芯の強さと「確かに」と思わさせられるのだ。
現に、先程の二人も彼女に視線を奪われ
呆気にとられたように、中途半端に開いた口が閉じれずにいる。
『で、どいてくれます？急いでるんですけど。』
「あ…ハイ……」
「す、すみません、でした…」
『どうも。』
端的に言いたいことだけを言って
少し動いた人と人の隙間を縫うように彼女は教室を後にした。
「ッはは。…おい、どけや俺も帰ンだよ」
彼女の背中を見送った後、笑った。
そして、なんとも言い難い空気を残してかっちゃんも帰っていった。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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