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数秒、教室内の空気が凍てつくが
何事もなかったようにホームルームを進める消太さんによって
まるで私の個性にかかったように止まった教室の時間は動き始める。
私の言い方もあってか
その場で話を掘り返す無鉄砲な人は、この場には居なかったらしい。
それよりも、皆の意識は「体育祭」という言葉に釘付けだった。
「「クソ学校っぽいの来たあぁ！！」」
先程までのしんみりを続けろとは言わないし
その明るさには感服するけど…
皆エスカレーター式で中学から進学したのか？ってくらい
統率の取れれすぎたボキャブラリーとノリに少し肩が跳ねる。
「敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか！？」
位置的にちょうど私の前の席の人たちが
割と的を得ているな、と思わさせられる指摘を入れるが
「逆に開催する事で雄英の危機管理体制が磐石だと示す…
って考えらしい。警備は例年の５倍に強化するそうだ。
何よりウチの体育祭は最大のチャンス…
常識の基盤は誰が作るのか、誰が基準なのかは分からない。
だが、おそらく雄英外部の人間…特に個性を有さない人からしたら
個性を周囲に、テレビに、ヒーローにひけらかす
ただ、それだけの「雄英体育祭」という祭事は
規模の大小にかかわらず、今この状況を受けて、なおやる必要性は感じないだろう。
まぁ、出場する側の生徒である約一名が
取りやめを推奨するのは些か、理解しがたいが…。
「時間は有限。プロに見込まれれば、その場で将来が拓けるワケだ」
見込まれる、と言うと
ただ戦えればいい、というわけではないように感じる。
いつかの体力テストの話を持ち出せば
爆豪さんのように個性の成長具合と私のレパートリー…独創性
いわば、自分という存在の有用性を伝えられなくてはならないのだ。
ざわつく生徒達に発破をかけ、消太さんはそのまま教室を後にした。
消太さんが後ろ手に扉を閉めると切島さんが雄叫びのように
「あんな事はあったけど…テンション上がるなオイ！」と声を上げた。
…それを皮切りに教室の中はその話題の会話で埋め尽くされる。
……雄英体育祭。
賑やかになる教室内でとても億劫に感じているのは、きっと私くらいだ。
負けたくない、勝ちたい。
「血気盛ん」とでもいえる内面が、あるにはある。
だがテレビ中継を含む全国規模のこの催事で
人目に晒され、目立つのはいかんせん前向きに捉えられない。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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