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『あの…消太さん…』
「あ？？」
「……。」
絶賛、説教を受けている。
いつも以上に低い声ですごまれ
私は足の骨のヒビがなくなって数分たらずで正座させられている
一緒に部屋を訪れた睡さんは完全に巻き添え。
丸椅子に座り、気持ち程度に姿勢を正し、黙している。
消太さんの病室を緊張したままノックをしてから開け放つ
私の予想ではもう少し重傷患者として大人しくしていると思っていた。
だが、真っ先に飛び込んできたのはいつもより速度も正確さも劣るが
怪我人とは思えない制度で襲い掛かってきた捕縛布。
何とか交わしたが次に襲い掛かってきたのは舌打ち
我が保護者ながら教育的指導が行き過ぎているのではないか？
足の怪我の件は聞いていたようで
「ばあさんに治してもらったか」と聞かれＹＥＳと答えれば
返事は「なら平気だな、正座しろ」だった。
そこからは冷静さを欠いた時の判断が荒いことや
一応は隠していた関係性を変な風に誤解されかねない感じで晒すなとか…
「いいか、お前はあくまでも俺の生徒でもあるんだ。
過来先輩たちのことが無くても、俺はお前やアイツらを守る義務がある。
だが、お前が俺の為にあいつらのために死ぬ覚悟をすんのは違ぇだろ」
『そう、ですけど。』
「けど？」
『…いえ。』
ここで反論しようと世間から見た「保護者と保護課の子ども」
「先生と生徒」という関係性において正しい理屈で説教が伸びるだけだ。
何より、私は生者として倫理的に正しくないのは自覚している。
それを、血縁でもないのに保護者を買って出てくれたこの人に
クソくらいの私の「良いことをして死にたい」なんて願いを言えるはずもない。
…まぁ、きっとこの人も「それ」に一切気付いていない
なんてことはないんだろうけど…直接問われたことはまだないだけ。
「その辺にしたら、相澤く…」
『でも、消太さんだって無茶しました。』
「…ほらぁ、始まっちゃった。」
睡さんがどうにか終わる流れを作ってくれたのに
それを中途半端に遮る形で、今度は私の不満が漏れだした。
呆れたような睡さんの声は聞こえたが
視線を床に落とした私には黙ったままの消太さんの反応は分からない
『無茶して、飛び出していく背中を私は知ってます。
その結果、程度差はあれどロクな結果にならないことも、知ってる。
ヒーローを目指したところで、私は人間をやめられない
…彼らよりもあなたを優先したい気持ちがなかったわけじゃない、です』
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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