119second ＮＯside ページ28
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プレゼント・マイクは心の中で
「よく見てんなァ」と
蛙水の着眼、人をよく見る力に感心していた。
そのまま思案する。
さて、ああも派手に暴れて
一部には相澤への執着を垣間見せておいて
「何も関係はありません」なんて話が通るとも思えない。
当人たちが話していないのは…まぁ色々理由はあるだろう。
相澤の視点からすれば
教員と生徒に直接的ではなくても親子関係があるのは
仕事に差し障る、というのが１番の理由だろうし。
Aからしたら本当の親はいないことを知られるのにも抵抗があるだろう。
でも、両者の１番の理由は聞いている限りだと
一般入試を経て、彼女が実力で勝ち取った雄英のヒーロー科の席。
それを何かしらのいちゃもんを付けられること
…というよりは、いちゃもんを付けられる隙を作ること自体を
あまり快く思っていない。
プレゼント・マイク自身は
「まぁ、くそ真面目なあの親子の考えそうなことだ」と思っていた。
現にここまで彼女を、アイツを心配する
態々、懸命に戦ったあの二人を誹謗中傷するようなことはないと思っている。
…やむなしとして、伝えてしまってもいいだろうか。
あとで相澤にはグチグチ言われそうだし、それはまだ慣れっこだが…
問題があるとするなら、それは過来の方だった。
……うん、あとでちゃんと理由を説明して教えよう。
「あー…、アイツらは…
過来は、親が居なくてイレイザーが事実上の保護者なんだよ」
プレゼント・マイクは簡潔に説明をしてみても
生徒たちの顔や反応をまじまじと見つめる気にはならなかった。
先頭に座している彼には
背後からいくつかの息を飲む声が聞こえていたが、決して振り返らなかった
一教育者として、現代社会において助けられた人々もいる一方
助けられなかった存在、崩された家庭がある事実は
ヒーローを目指す、若すぎる彼らだからこそ知ることも必要だと思う。
だが、それを知ったからと言って
Aを腫れ物のように可哀想がってほしい訳でもない
…何なら本人はそのような扱いを凄く嫌がるだろう。
これを知ったお前たちは「こうであれ」という指導をする気もない。
キキーーッ
音を立てて校内用バスが停車した。
バスの外に全員が下りると夕日が眩しいほどに輝いていた。
先程のクラスメイトの家庭事情を垣間見たせいか
はたまた今日の出来事が脳裏を埋め尽くしているのか
誰一人騒ぐでもなく、皆神妙な面持ちでバスを下車した。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» ありがとうございます。夢主の性格に合わせてなるべく繊細に、熟考した様子を描ける様に心がけているので感想とても嬉しいです。明日(本日)2話あげる予定なので楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年11月10日 1時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - やった！！更新だ！！！ありがとうございます！！五臓六腑に染み渡る…睡さんの書く話は心理描写が細かくて…あと日本語が綺麗（？）です。これからも応援してます！ (2022年11月8日 14時) (レス) @page43 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
麗紅花(プロフ) - はじめまして。最初から読ませてもらいました！とても楽しくて面白かったと思いました。特に夢主のおっしゃる事や性格、個性、シリアス感がと出ていて読むのが楽しかったです。更新頑張ってください！！応援しています。 (2020年9月14日 1時) (レス) id: b338802f9d (このIDを非表示/違反報告)
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