Time goes by ３

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「もちろんだよ！
深雪、急に綺麗になったの、
そのせいだったんだね」


「そうかな・・・
そういうAも綺麗になったと思うよ？
まさかの恋してるん？」


「またまた。
私は相変わらず仕事一筋だって」


「いい加減、
重岡くんに振り向いてあげればいいのに」


「ちょっと！深雪！声大きい！」


慌てたけど、

他のメンバーは、
みんな花火で盛り上がってる。


神山くんと大毅だけ、
少し離れた場所にいて。

すでに水鉄砲で遊んでるの。


「何やってんの、あの二人。
行こ」


深雪と一緒に二人の元に駆け出す。


はしゃいでるように見えたのに・・・


「俺かって、神ちゃんのこと、
殴りつけてやりたい思ったこと、
何回もあんで！
けどさ・・・」


大毅は、ちょっと泣きそうな顔してる。


「嫌いになりたいのに、なられへんねん。
楽しかった思い出のがでっかくて。
神ちゃんと出会ったことだけは、
間違いやなかったって。
言い切れるから」


「シゲ・・・」


神山くんも、お揃いの、泣きそうな顔してる。


「男の友情ってやつ。
いいね」


深雪が呟いた時、

大毅が、


「隙ありっ！」


神山くんに向かって、
水鉄砲発射させた。


「うわっ。シゲっ」


「神ちゃんが油断してんのが悪いねんっ」


髪もTシャツも、
水浸しになりながら。


「反撃やっ」


神山くんも大毅も、
あの頃みたいに笑ってる。

昔に戻ったみたいな錯覚起こしかけたけど・・・


「ごめん、シゲ。
仕事の電話や」


すぐに現実に引き戻された。


「はい。はい。
明日には東京戻ります。
すいません。
わがまま言うて」


神山くん、手短に話して、電話を切った。

明日、東京に戻るんだ。


友達になんて戻れるはずもないよね。

だって、神山くんはもう、

別の世界に生きてる。


本気のはずない。


きっと、
公園で言ってくれたのは、

せめてもの罪滅ぼしのつもりだったのかな。









そう思ってたのに・・・

再会したその日から、

時々、ううん、割と頻繁に、
神山くんから、本当に連絡入るようになった。

他愛無い会話で、
会う約束するわけじゃないけど・・・


今日もライン来てるかなって、

楽しみで、
変わり映えない日々の、
最大の癒しになってたりする。

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