Time goes by ３

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大毅は神山くんに会えたことが、
よっぽど嬉しいみたい。


「神ちゃん！
神ちゃん、やっぱ来てくれたんや！
俺、待っててんで！」


やっぱり、って・・・？

大毅は神山くんと連絡取ってたってこと？


だから、青い鳥で、

神山くんの話題出た時、

少し複雑な顔してたんだ。


「みんな向こうにおるねん。
神ちゃんも合流しようや！」


「え、俺はええよ。
みんなとは会われへんわ」


神山くんは、戸惑った顔してる。


「なんでやねん。
もう何年も経ってんし、
昔のことなんか、
水に流そうや！
俺ら、友達やん！」


「シゲ・・・ありがとう。
シゲは、ほんまにええ奴やな」


「なんやねんっ。
他人行儀やな」


大毅が神山くんの肩を組む。


「なあ？Aもそう思うやろ？
みんなんとこ行った方がええって」


私は何一つ、言葉なんて出てこない私に、
そう聞く。


うなづいた時。


廊下から、
みんながこっちに向かってるらしい、
騒がしいざわめきが聞こえてきた。


「遅いから迎えに来たで！」


濱田先輩が駆けてくる。

神山くんを見て、立ち止まって。


「神ちゃんやん！
神ちゃんがおるで！」


振り返って、みんなを呼んだ。


それを聞いて、みんな、歓声あげて、駆けてくる。


まだ困った顔してる神山くんを振り返って。


「な？みんな神ちゃんを待っとってん！」


大毅がとびっきりの笑顔を見せた。








あの頃に戻ったように。

実習室の椅子に座って、
缶ジュースで乾杯する。

誰かが花火を買いに行こうって言い出して。


私と神山くんが、じゃんけんで負けた。


コンビニはすぐ近く。


もし会えることがあったら、

あれもこれも、たくさん話したいことあったはずなのに。

いざとなると、何も音にならない。


神山くんが、私をチラッと見て。


「A、あんまり変わらんな」


それだけ、ぽつんと言う。


これは、良い意味に捉えて良いの？

それとも、反対？


「あんまり大人になってないかな」


「いや、そうとちゃうけど。
あの頃と雰囲気変わらへんなあって」


「それなら神山くんもそうだよ」


「・・・そうかもな」

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