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こんな姿、神山くんに見られるのが一番辛い。
でも逃げるわけにいかない。
制服は高いし、
こんな卒業間際になって、
買ってなんて、親に言えない。
それでなくても、
二回も体操服と上履き、隠されて、
買い替えた。
それはお年玉でなんとかしたけど、
もうお金残ってない。
「ふう」
ひとつ、大きく深呼吸してから、
更衣室を出る。
南校舎への渡り廊下。
ちょうど神山くんが、
クラスの男子数人と一緒に歩いてる後ろ姿が見えた。
ふざけ合って、楽しそうに笑ってる。
あんなに、きらきらした彼と、
私が、どうして、友達になれたのか、
やっぱり今でも分からないまま。
友達でもないのかな。
屋上で話すだけ。
でも私は、神山くんの存在に救われてる。
まだここにいていいって、
思わせてくれる。
不意に、神山くんが振り返った。
慌てて目を逸らせたけど、
間に合わなかった。
友達に一言二言何か言って、
こっちに向かって、走って来る。
ただ、廊下を走ってるだけなのに、
どうしてあんなに輝いて見えるんだろう。
「どうした？
A、制服は？」
上手い理由なんて思いつかない。
「大丈夫、」
そう答えるのが、精一杯で。
「誰かにやられたん？
誰に？なあ？」
落ち着いてた神山くんの声が高くなる。
「いいの、大丈夫」
「芝のんに言うわ。
こんなん許されるわけない」
「いい。
制服は返してもらうから」
「なあ、もしかして、
すずにやられた？」
「違うよ。
鈴華さんは関係ない」
その時、開け放した窓から強い風が吹きつけて。
思わず、ふるっと震えた瞬間に。
神山くんが、
自分の制服のブレザー脱いで、
私の肩にかけてくれた。
神山くんの匂い。
包まれてるようで、
泣きたくなった。
「いいよ、神山くん、寒い・・・」
「ええって。
俺はカーデ着てるし。
A、半袖でおったら風邪ひいてまう」
「・・・でも」
誰かに見られたら。
そう思った時、チャイムが鳴り出した。
「行こ。
授業遅れるわ」
歩き出さない私の腕を、神山くんが掴んだ。
駆け出した、渡り廊下。
周りの生徒がざわざわ遠巻きに見てる。
男子は戸惑った、
驚いた顔してて。
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しらす(プロフ) - 神山くん派です！ (2020年10月20日 13時) (
レス) id: c79fa5815b (このIDを非表示/違反報告)
緑推し！(プロフ) - しげのことを考えると気の毒ですが…本来の主人公を知っていて魅力もわかっている神ちゃんと結ばれて欲しいです…！しげも受け入れてくれそうですが、やっぱりずっと案じてくれていた神ちゃんがいいです。 (2020年10月20日 8時) (レス) id: 1532c3336c (このIDを非表示/違反報告)
桐山めぐ(プロフ) - しげのことも大好きですが、私は神ちゃん派なので、神ちゃんと結ばれてほしいです！ (2020年10月20日 0時) (レス) id: bb3023c008 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーらん(プロフ) - どっちも見たいですがわたしは神山くん派です！！; (2020年10月20日 0時) (レス) id: 47814a5ff4 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - どっちも結ばれて欲しい気持ちもありますが神山くん派です！！ (2020年10月20日 0時) (レス) id: abf5d6786c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2020年10月11日 10時
