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きつく抱きしめられて、
気が遠くなって・・・
このまま、
二人で深い海の底に落ちてしまっても、
怖くないと思った。
そんなわけにいかないのに・・・
オレンジ色の太陽が、
真っ黒の海に飲み込まれていく。
私たちの恋は、ここでおしまい。
明日は来ない・・・
帰りの電車は、ばらばらで。
言い出したのは、神山くんの方だ。
「ごめんな。
これ以上そばにおったら、
離されへんなるから」
神山くんも、泣きそうな顔してる。
何もかも、私のせいだ。
これ以上、傷つけたくない。
「A、ばいばい」
無理に明るく笑う神山くんに背中を押されて、
駅舎の中へと駆け出す。
ホームまで走って・・・
ベンチにたどり着いたら、
力が抜けて、動けなくなった。
涙が止まらない。
ずっとずっと、
神山くんよりもっと前。
最初から好きだったよ。
好きだから、一緒にいられない。
そばにいると、苦しいの。
消えてしまいたかった、
過去のことを思い出してしまう。
大嫌いなあの頃の自分のことも。
神山くんには、もっと別な人が似合う。
・・・どうして。
もっと後になってから、出会いたかった。
それでも、恋されるのは、虚構の私。
大毅が恋してるのも・・・
私ではない、別の私。
神戸に帰ったら、
大毅がホームまで迎えに来てくれてた。
離れてたのは、
たったの１週間なのに、
二人で過ごした冬休みが、
ものすごく昔のことのように感じる。
「ほい。貸してみ」
照れくさそうに、私の荷物持ってくれた途端。
すたすた先を歩いて行くから。
慌ててあとを追う。
大毅の歩くスピードは早くて。
人混みに紛れちゃいそうで。
「待って」
大毅が振り返る。
呆れた顔して笑って。
「遅っ。
日ぃ、暮れてまうで」
からかってるけど、
手を繋いでくれた。
神山くんとは違う、手の温度。
罪悪感が、吹き溜りのように、募ってゆく。
いつか、薄れる日が来るまで。
カフェ青い鳥で夕飯食べたけど、
カウンターに神山くんはいなくて。
学生寮まで帰って来ても、
３階の神山くんの部屋には、
電気がついてなかった。
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しらす(プロフ) - 神山くん派です！ (2020年10月20日 13時) (
レス) id: c79fa5815b (このIDを非表示/違反報告)
緑推し！(プロフ) - しげのことを考えると気の毒ですが…本来の主人公を知っていて魅力もわかっている神ちゃんと結ばれて欲しいです…！しげも受け入れてくれそうですが、やっぱりずっと案じてくれていた神ちゃんがいいです。 (2020年10月20日 8時) (レス) id: 1532c3336c (このIDを非表示/違反報告)
桐山めぐ(プロフ) - しげのことも大好きですが、私は神ちゃん派なので、神ちゃんと結ばれてほしいです！ (2020年10月20日 0時) (レス) id: bb3023c008 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーらん(プロフ) - どっちも見たいですがわたしは神山くん派です！！; (2020年10月20日 0時) (レス) id: 47814a5ff4 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - どっちも結ばれて欲しい気持ちもありますが神山くん派です！！ (2020年10月20日 0時) (レス) id: abf5d6786c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2020年10月11日 10時
