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シゲが甘ったれた声出してる。
シゲは、Aに気があんねやろうな。
めっちゃ分かりやすいねん。
「えー、またあ？
私も目悪いけど、
ちゃんと見えたよ？
途中で寝落ちしたの見てたんだからね」
呆れた風を装ってるけど、
Aかって、
シゲのこと満更でもないんちゃうかな。
「お礼にラーメン奢る」
「ラーメンかあ。
それ、重岡が食べたいだけでしょ」
「分かった！
Aの好きな、
青い鳥のふわとろオムライスで手ぇうってや」
青い鳥っていうのは、
大学の近くにある、喫茶店のこと。
俺らの行きつけ。
「しょうがないなあ。
はい。
前みたいに落書きしないで返してよ」
「ほいほい。
サンキュ。
じゃあ行こ」
席を立つ二人。
どう見たって、お似合い、よな。
昔、あんなに辛そうやったAが、
こんなに幸せそうやねん。
それだけでええはずやのに。
なんでこんなに、胸がざわざわするねん。
「神ちゃんと深雪ちゃんも行こうや」
シゲが振り返って、俺と隣におる深雪ちゃんを誘う。
シゲ、お調子もんの割に、
変なとこでヘタレやからさ。
Aと二人っきりで行く勇気ないねん。
俺をダシに使うなや。
明るく、からかえたらええのにな。
講義室の外に出たら、
眩しい日差しにくらっと来た。
もうすぐ夏休みや。
大学の目と鼻の先にある、
レトロな喫茶店『青い鳥』
いかにも訳ありな雰囲気の、
渋いおっちゃんのマスターが一人で経営してはる。
二階はマスターの神崎さんの趣味の画廊スペースになってて、
うちの学生の絵も、
飾ってくれてあるねん。
いつもの窓際の席には、
先客の濱田先輩と照史先輩も来てた。
同じ学科、同じ専攻、
同じグループにおるのに、
Aは俺のことを避け続けてる。
初めてオリエンテーションで会うた日のこと。
ずっと忘れられへん。
Aが、学生寮の集合ポスト前で待っとってくれて。
俺、懐かしいて。
高校時代の思い出話や、
離れ離れやった浪人時代の話、
出来るもんやとばっかり・・・
けど、Aに言われたんは。
「知らない人のふりして」
過去を全て拒絶する、そんな一言やった。
俺の存在そのものが迷惑なんやって。
嫌でも感じる。
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しらす(プロフ) - 神山くん派です！ (2020年10月20日 13時) (
レス) id: c79fa5815b (このIDを非表示/違反報告)
緑推し！(プロフ) - しげのことを考えると気の毒ですが…本来の主人公を知っていて魅力もわかっている神ちゃんと結ばれて欲しいです…！しげも受け入れてくれそうですが、やっぱりずっと案じてくれていた神ちゃんがいいです。 (2020年10月20日 8時) (レス) id: 1532c3336c (このIDを非表示/違反報告)
桐山めぐ(プロフ) - しげのことも大好きですが、私は神ちゃん派なので、神ちゃんと結ばれてほしいです！ (2020年10月20日 0時) (レス) id: bb3023c008 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーらん(プロフ) - どっちも見たいですがわたしは神山くん派です！！; (2020年10月20日 0時) (レス) id: 47814a5ff4 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - どっちも結ばれて欲しい気持ちもありますが神山くん派です！！ (2020年10月20日 0時) (レス) id: abf5d6786c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2020年10月11日 10時
