太宰治の思考*太宰治side ページ30
【太宰治side】
始まりは盗聴器の妨害からだった
あの日、敦くんと芥川くんが衝突した時
美人さんに付けていた盗聴器が途中妨害されたのだ
盗聴器の不調とは思えなかった
おそらく通信を妨害する装置の類いを使ったのだろう
では誰が使ったのだろうか
芥川くんが装置を使っていた様子は無かった
妨害されたのは戦いが始まってしばらくしてからだった___まるで私を路地裏に行かせるかのように
妨害のタイミングが偶然でないのなら、元々装置が置いてあったとしてもリアルタイムで敦くん達の様子を見ていなければいけない
私は敦くんに芥川くんと戦った時、周りに誰か怪しい人物がいなかったか聞いた
すると
敦「ああ!そうだ!その、あの人が来たんですよ!
あの“謎の女”の人が!」
……話を聴くに、丁度私に川で会う前に会った不思議な女性があの路地裏に現れたらしい
始終笑顔で谷崎兄弟の手当てをして、ナオミちゃんに至っては探偵社まで運んでくれたという
そういえば谷崎くん達の出血が思ったより少なかった
彼女の外見は“いかにも”といったふうの
黒ずくめの服に黒髪の美女らしい
美女……心中……←
彼女は何故私の盗聴を妨害したのだろうか
自分のことを知られたくない理由があるのだろうか(ただ恥ずかしかっただけである)
そもそも彼女は何者だ?
敦くん達も彼女に感謝していたが、彼女のことで知っているのは外見といきなり現れ、いきなり消えること。何故だか敦くんの名を知っていたことのみ
名前も
年齢も
味方なのか、敵なのかさえ分からない
芥川くんが知らなかったならマフィアの人間ではないのかもしれないが……
何しろ情報が少なすぎる
彼女は一体……?(ただのヲタクである)
彼女のこと、そして敦くんに賞金をかけた者のことを調べる
その為に___
人混みの中、可憐なお嬢さんに掴まれる
太宰「___え? 私?」
鏡花「…………見付けた」
音を立てて少女の異能であろうものが現れる
太宰「これはまずい」
そう呟いて少女に捕まった
私にも解らぬ『謎の女』に
何処か心を弾ませながら___
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りんか(プロフ) - 面白すぎた……後編見ようとしたらパスワード認証で見れなくて残念だったけど書き直してると見て納得しました!一般公開されるのを楽しみに待っています。これからも応援しています!!頑張ってください! (9月24日 23時) (レス) id: d3fb5e7475 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - この作品見つけて読みました……、めちゃめちゃ面白いです!!続編のパスワードを教えてほしいです! (7月9日 14時) (レス) @page49 id: a547e890e0 (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - 凄く面白いです!!続編も楽しみに待ってます! (7月4日 16時) (レス) @page50 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
多頭飼い(プロフ) - え、何ですか?之…面白すぎません??続編見た過ぎてパスワードを聞きに来ました← (7月3日 11時) (レス) @page50 id: 243c9e01e1 (このIDを非表示/違反報告)
依央 - 凄く面白いです。続きが見たいので続編のパスワードを教えてください。 (7月1日 1時) (レス) @page50 id: 31adf7dffd (このIDを非表示/違反報告)
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