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266話*ドライアイになったら大変そう ページ46

それから、次々と技を展開する上弦の壱と悲鳴嶼さんと不死川さん。
私が少し遅れてそこに到着した頃には、もう少しでも近づけば斬られそうなレベル


───って、感心してる場合じゃないよね。

彼らと距離をとりながらも玄弥と無一郎の方に近づく。



「A?!なんで、」
『いいから!えーっと、この状態で刀外すのはまずいか』


!玄弥の胴体が真っ二つに斬られている。この状態で喋れるのは鬼喰い故ってことかな。

つか無一郎ほんとにどうしよう。

この子今刀で柱に打ち付けられてるかんじなんだけど……この状態より刀外した方が良いのは明確。だけど外すときの痛みに耐えれるかな。耐えてもらうしかないかぁ……


あぁもう!考えろ、A!



「……ない」
『ん、なんか言った?無一郎』
「何もよくないよ!なんで、なんで戦場に来たの!?」



待って待って、そんなに声を荒らげたら出血量が!
なんとかしようとする私の手を、無一郎は容赦なく振り払う。



『待ってよ、そんなに叫んだら……!』
「……ッ、君は、Aだけはここに来ちゃいけなかったのに」



悲痛そうな表情。まさか無一郎も悲鳴嶼さん同様何か知ってるってこと?

何か知っているなら教えてほしい。
そう言おうとした瞬間、



「A……というのか……」



小さな低い声が私を呼んだ。
それは刀どうしがぶつかり合う音が止むのと同時だった、気がする。


これまで会った鬼の気配の中でも格が違う。そんな気配が私の背後にある。
それから、不死川さんがそいつから私を隠すように立ち塞がったのがわかった。



「おいどうした上弦の壱ィ、俺達の勝負はまだ決着ついてねェだろうがァ」



そう言われたにも関わらず、その六つの目は未だ私を捉えているのがひしひしと伝わってくる。

どうしよう、ここに来ればやるべきことがわかるって言われてついて来たのに全然わからない。これじゃ完全に私お荷物じゃん!




「……風柱よ……そこまでしてその娘を“普通の娘”のままでいさせたいか……」
「それはこっちの勝手だろうがァ」




???
待って全然、ぜんっぜん話についていけない。

「普通の娘のまま」って何。私はこの世に生を受けた時から悲しくなるほど普通の子どもなのに。
この鬼は、柱は、何を知ってるの?



上弦の壱が技──恐らく全集中の呼吸──を使って不死川さんを吹き飛ばす。

相手は鬼だ。私の大切な人達を傷つけた恐ろしい鬼。
なのに、ひどく懐かしく感じるのは何故だろう。

267話*思い出せ→←265話*バフ持ちヒーラー(対鬼専用)



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天弥(プロフ) - 紅鮭@さぶさん» 有難う御座います!! (2022年6月7日 23時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@さぶ(プロフ) - 天弥さん» お返事遅れちゃってごめんなさい!もちろんですよ〜!!お友達申請しておきますね٩(ˊᗜˋ*)و (2022年6月7日 22時) (レス) @page6 id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - 今231話までを見て思ったことを言います。………主様、知り合いになって頂けませんか?((( (2022年6月6日 11時) (レス) @page6 id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 人には塩対応されるけど鬼には愛され(笑)る系女子、それが零藤ですので!これからも霹靂一閃並のスピードで進んで行きますのでよろしくです(´∀`*) (2021年7月25日 6時) (レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 数年ぶりにあった初孫…じわじわきました(笑)黒死牟さんがお祖父ちゃんなら、上弦の三と二は親戚の叔父さんとか従兄弟とかですかねぇ。展開にワクワクしてきました。続きが気になりますっ!…というか不死川さんって…… (2021年7月24日 13時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅乱 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月4日 16時

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