人には愛されたいけど鬼には愛されたくなかった。/陸【鬼滅の刃】

２２８話＊報・連・相！！！ ページ3

目が覚めて、最初に見たのは 天使 蜜璃ちゃんの寝顔。



そういえば、昨夜一緒に寝ることにしたんだっけか。



顳顬(こめかみ)に違和感を感じ触れてみると、案の定かなり汗をかいていた。

目に強い酸味を感じる。
慌てて何度も瞬きをして、そうしてやっと深い息をついた。




……変な夢だったな。




結局、あの女の子は誰だったんだろう。
何か言ってくれたハズだけど聞き取れなかったし……



きっと、多分だけど、あの時言っていた“あなた”ってのは私のことじゃないんだろうな。


だって女の子の声からは、その人のことが本当に、本っっ当に大好きなのがこれでもかと言うほど伝わって来たんだから。




『恋人……なのかな』



いや、兄か弟という可能性もあるな。

なんにせよ、あんなヤンデレじみた女の子に好かれてる“あなた”さんが可哀想すぎる。



最後“あの方”がどうとか言ってたけど、“あなた”と“あの方”は同一人物なんだろうか。




『“気づいて”って、何を？』




私は何かを見落としているの？
誰が？なんで私を待ってるの？
私に何をしてほしいの？
それは私に出来ること？



心の中でどれだけ呟いても疑問は尽きない。


誰かに何か伝える時はいつ、どこで、誰が、誰と、何をどうしたかちゃんとはっきり伝えなさいって、小学校で習わなかったのかな。

いや、そもそも学校通ってたのかな。


大正時代の学舎事情とか私知らないんだよ……




「ん〜……？Aちゃん？」
『あ、蜜璃ちゃん。起こしちゃった？ごめんね』
「ううん、大丈夫よ。誰かと一緒に寝るのは久しぶりだから、すっごくグッスリ寝ちゃったわ！」




めっちゃキラキラした笑顔を向けられ、現在私のテンションMAXだけど、この後には地獄の鍛錬なんだよね……
あーしんど。




「あ、そういえばAちゃんには言ったかしら？うちの鍛錬は今日でおしまいだから、そこのところよろしくね！」
『えッそれマジ⁉』
「ええ！だって二人共、身体の柔らかさも体幹も凄く良くなったもの」




そ、そうなの？
自分ではよくわからないけど、恋柱の彼女が言うんだから確かに良くなっているんだろう。




『えっと、次の柱って……』
「伊黒さんよ！是非是非たっくさんお話してみてね！」
『ヒェッ』



たっくさんお話って……はたしてそれが私に出来るだろうか。

蜜璃ちゃんの話をすれば仲良くなれたりするかな？流石に伊黒さんもそこまでチョロくはないか。(フラグ)

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