人には愛されたいけど鬼には愛されたくなかった。/陸【鬼滅の刃】

２４０話＊めっちゃうろ覚え ページ16

「大丈夫だぜA！権八郎も俺も気づいてなくて素手でとったし！！」
『味方が伊之助と炭治郎だけとか悲しすぎるな』



でも待って、山育ちな二人に並ぶとか私凄くない？？？？

ここに来たばかりの頃、ホームレスのおっちゃん達と仲良くしてた頃に比べたら私、だいぶ成長したよね。
ホームレスのおっちゃん達元気かな……


『あ、この魚もう焼けてるよ。まだ食べる人ー？』
「あ、欲しい！」


私が隊士達に配膳してる横で、炭治郎達は何やら難しい話をしている。

なんでも悲鳴嶼さんが鬼殺隊最強だとか何とか……
確かに私も初めて悲鳴嶼さん見たときは心臓掴まれたみたいな気持ちになったし。その評価は納得だ。


それに悲鳴嶼さん、現在進行形で私達の背後で自分の身長より大きい岩動かしてるしね。

なんかもう“悪魔に心臓売ってこの強さ手に入れた”って言っても納得しちゃうよ……




＊＊＊




私達が悲鳴嶼邸に到着してからはや数日。

修行がキツすぎて下山しちゃう人も何人かいたけど炭治郎、善逸、伊之助は今日も元気(？)に修行に励んでいた。

聞けば、三人共丸太担ぎ・滝行は既に終え、あとは岩を一町先まで動かすだけなんだとか。



『しかし三人共よく頑張るなぁ〜〜……ん？』



あそこにあるのは炭治郎達が動かそうとしてた岩！
意外とその辺にゴロゴロ転がってるのやばくない？？？



『しっかしデッカイなぁ〜これを一町先まで動かすとか私なら絶対無理』



でも私常中使えるし、ワンチャンあるっちゃワンチャンあるのかもしれないけど、そもそも
『そうだ！この岩を一町先まで動かしてみよう！』なんて思うのは異常者だけなんだよなぁ。Aを。


『あれ、でも待って私』


重いものを出来る限り労力を使わずに動かす……その方法を私はどこかで習った気がする。
どこだっけ、多分だいぶ前、どこかで絶対……！



あ、思い出した。


『一年生のときの理科！梃子の原理！』


どうやら私は異常者だったらしく、それを思い出した瞬間どうにかしてこの岩を動かしたくなってきた。

枝……は無理だよね、岩の重さに耐えられない。だとすると必要なのは細めの丸太？


『支点はこっちの小ぶりな岩。作用点と力点の位置は……』


うんうん、気分はDr.ST●NEってやつだね！

これをこうして、木の上から梃子の丸太に飛び降りてっと……



『動いたーーーッッ！私天才！！』
「……何をしている」
『ﾋｴｯｯ』

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