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「え？私？」
総長の言葉に私は訳がわからず瞬きした
「でも私、魔法なんて使えないし…」
簡単な魔法も使えない
ましてや捻挫を完治させるなんて芸当、高等魔法士ですら出来ないのに
私なんかにそんな事…
「お前は魔法を使えないんじゃない」
皆が訝しむ中で、それでも総長は断言した
「知らないだけだ」
ヒールを鳴らし総長が私達に近付く
「座りなさい」
私とヴィルくんに座るよう促すと総長もその傍らに膝をついた
「あなたに唄を授けましょう。魔法の花の唄を」
皆が固唾を呑んで見守る中、総長は額を私の額にコツンと押し当てた
その瞬間
「…こ、れは」
私の頭に広がったのは儚くも美しい花の調べ
そして同時に湧く、根拠の無い自信
でも直感が言っていた
私ならできると
私は徐ろに後ろで束ねた髪を解くと、その金糸をヴィルくんの足首へと巻き付けた
「何を…」
驚いている彼を安心させるように私は笑う
「初めてでしょうし、私も共に歌いましょう」
「はい」
頼もしい女王に頷く
そして私達は同時にその旋律を奏で始めた
すべてを癒せ、魔法の花
痛みなんて、消し去ろう
きらめいて、輝いた
陽のしずく
魔力の流し方なんてものは知らない
そもそもそんなの考えてすらない
ただ歌えばいい
それだけで全てが解決する
私の長く美しいだけだった髪が
今、魔法となって彼を明るく包む
この魔法の名を…
「「
辺りに美しい歌声が二つ
温かくきらきらとした黄金の光が空間を包み込む
そして、その眩しさに閉じていた目蓋を開ける頃には
「治ってる…」
足の怪我も
「…それだけじゃないみたいだ」
「嘘だろ、会場が」
「元に戻ってる！？」
会場も
全て、全てが元通り
一片の瑕疵もなく万事が全て修復される
「これはまさかユニ…」
「ユニーク魔法ではない」
ジャミルくんの言葉を遮ったのは総長だった
総長は立ち上がって続ける
「太陽の雫、その祝福だ
…忌まわしい
「体質…」
「魔法には違いないがな。だがユニーク魔法と異なり永続的なものではない」
何でそんな事、総長が知っているのだろう
本人よりよっぽど物知りだ
「ここでの事は箝口令を敷く。くれぐれも漏らすなよ」
そう言って総長は踵を返す
後には呆然とする子供達だけが残された
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くらげ - 待って、、、ロスカゲートじゃない、、、、、すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！！！！！！！！ (12月3日 10時) (
レス) @page50 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - "深淵の君"ってえ！？王子様がくるその日までのロスカゲートちゃん！！？？いろんな世界線ある！？やべぇ！！！これからも応援してます！！！！ (12月3日 10時) (レス) @page31 id: 09404ca91f (このIDを非表示/違反報告)
あ - 天才か 夜中に見て感傷に浸ってる (2023年1月10日 2時) (レス) @page50 id: af6608e558 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - ぷりんせす わんこ見たいです🥺 パスワード教えて欲しいです…作者様の作品が全部良すぎてお気に入りです。 (2022年12月19日 19時) (レス) id: ace6ee2d95 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ぷりんせすわんこ見たいです...🥺パスワード教えてほしいです...作者様の作品全部が神すぎて..... (2022年12月4日 15時) (レス) @page50 id: b8f7239a75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2021年10月12日 15時
