#38少食な彼 ページ41
な「ん？何ー？」
言いつつ、なーくんはまだわたしの前髪の乱れを整えてくれている。優しい手つきで。でも、手が邪魔でなーくんの顔が見えない。
「なーくん」
呼ぶと、なーくんは手を止めた。
な「・・・どうしたの？」
なーくんがちょっとびっくりしたように、でもそれでも笑って言った。
「なーくんは、なんでそんなに優しくしてくれるの？」
おかしいよ。なーくんは、今までリーダーとして、すとぷりを支えてきた。今、「好き！」って言ってくれる人も多くなってきて、波にのっていた時期。それなのに、わたしがその流れを断ち切ってしまったかもしれない。
「わたしのせいで、今大変なのに」
どうして優しくできるのだろうか。
な「なんだ、そんなこと？まじめな顔してるからびっくりしちゃった！・・・それは、Aちゃんが俺の大事な人だからだよ」
「・・・・・・大事な人？」
うん、となーくんが頷く。出会ったばっかりのわたしが、「大事な人」？よくわからなくて首を傾げると、なーくんが付け足した。
な「んー、Aちゃんは、さとみくんの大事な人じゃん。それで、さとみくんも俺の大事な人。大事な人の大事な人は俺にとっても大事な人！」
「・・・友達の友達は友達、みたいな？」
な「あはは、そういうこと、かな？」
「・・・その理論でいくと」
なーくんがこっちを見て、ん？と柔らかく笑んだ。
「なーくんも、わたしの大事な人です！・・・なーくんこそ、自分の身体、大事にして」
今朝。るぅとくんが食器を洗ってくれていた。全部で7枚あったお皿のうち、一枚だけ食べのこしがあったお皿があった。・・・多分、少食だと言うなーくんのお皿だ。
「ちゃんとご飯食べて、栄養摂ってください。・・・わたし、なーくんが、心配」
手をおろそうとしたなーくんの右手を握りしめる。わたしよりはもちろん大きいけど、細い。
な「・・・っ、うん、わかった。ありがとう」
なーくんの顔が真っ赤だ。暑いのかな？
なーくんの手を離す。と、なーくんがわたしの頭にふわりと触れた。
な「もし、傷とか残っても」
そのままさっきぶつけたところに触れる。
な「俺が、責任とるから」
気づけば、「乙女解剖」も後半部分へ入っていた。
『ねぇ、愛して？』
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Mona@イキり同盟(プロフ) - 初コメ失礼します！のりさんの小説は、良い意味で暗い感じがシリアスで面白いです！これからも体調に気をつけて更新頑張ってください！(*´ω｀*)長文失礼しました！ps'因みにイキってないです(笑) (2020年3月31日 20時) (
レス) id: 24e03cbe5d (このIDを非表示/違反報告)
じんじん(プロフ) - 続編おめでとうございます！莉犬くんの活躍楽しみにしてます♪ (2020年3月31日 16時) (レス) id: ddfea8250b (このIDを非表示/違反報告)
れもん - 続編楽しみです！毎話面白く、毎日この小説を読みに来てます！ (2020年3月31日 14時) (レス) id: 0d4cdffdc2 (このIDを非表示/違反報告)
*紫月璃優*(プロフ) - 続編おめでとうございます！！続編も頑張ってください、楽しみにしてます！！毎回この作品通知に来てないかなと五分に1回程度は見てしまうほどこの作品愛してます！！w (2020年3月31日 9時) (レス) id: 0df71cded5 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 毎回楽しみにしています。さとみくんの切なさに涙が出そうです。。 (2020年3月30日 18時) (レス) id: 5916594f72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のり | 作成日時：2020年1月7日 12時
