いちごたちの宝物 ー悪いけど、譲る気ないよ？ー

#28田舎ものの憧れ ページ29

さ「てかA、服着替えねぇの？」




「あ、忘れてた」




あのあとなぜかみんなにこの歌歌って！とせがまれ、次で五曲目に突入しそうなところでのお兄ちゃんの助け船。




ジ「えー、別にそのままでもえーやーん」




ジェルくんが私の腕を引っ張る。




莉「おいジェル！Aにさわんじゃねえ！！」




莉犬くんにすごい剣幕で怒られ、ジェルくんはすごすごと手を離した。




こ「Aこっち、・・・なーくんなにしてるの？」




な「ん？明日の生放送の台本作ってる。」




る「あ、僕も手伝います。」




さ「俺も。」




楽しそうだな、となーくんの後ろから台本をのぞき込もうとすると、




こ「こっちだってば！」




ころちゃんが私を引っ張った。




こ「この部屋で着替えて。まあ、別にAの着替えとかだれも興味ないだろーけど、一応ね！」




「・・・・・・・・・」




ころちゃんが私の方を見て首をかしげる。




こ「え？わらった？」




「・・・ううん！今ので笑うなんて、私Mなんかじゃあーりーまーせん！」




こ「まあどっちにしろかわいくはないけどね！じゃ、僕行くから。着替えたら出てきて」




「うん、ありがとう」




ころちゃんがいなくなった部屋で、ついついにやけてしまう。ころちゃんが普通に私と話してくれた。それが、すごくうれしい。




着替え終えて、部屋を出る。




さ「お、かわいーじゃん」



こ「まあ６８点ってとこかな」




ジ「そんなことあらへんよ、すっごいかわいい」




なーくんとるぅとくんは台本作りに集中していて私が戻ったのに気づいていないようだ。




ふわりと、風がほおをなでた。涼しい風。もう一度外の景色を見ようと、ベランダへ向かう。




「・・・・・・あ」




さ「ん？どした」




窓の外のあるものに目が釘付けになる。









「私、スカイツリーのぼってみたい・・・！！」

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