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新たな友人 ページ7

フューリーが部屋を出て少し経った頃、私は不意に名前を呼ばれ顔を上げた。


見ると、キャプテン・アメリカがさっきと同じように壁に体をもたれかけて腕を組みながらこちらを見ている。


今私の名前を呼んだのがあのアベンジャーズのキャプテン・アメリカだと思うと少し動揺した。


すると、今度は彼は私の方へ歩いてきて言った。

「君に会えて光栄だよ。」


「私こそ光栄です…。キャプテン。」


緊張した面持ちで応える私に彼は僅か微笑む。


「その名前で呼ぶのは”仕事”の時だけだ。スティーブ・ロジャースだ。スティーブと呼んでくれ。」



「あの、スティーブ…。いくつか質問したいことがあって…。」


私はスティーブが差し出した右手を握って、離した。

「もちろん構わないよ。」


彼の返事を受け、私はバックパックからメモとシャープペンシルをおもむろに取り出す。


「よかった!ありがとう。それじゃあ…1日何時間運動する?」


「12時間。」

さらっと言う彼。

「…そりゃすごい。」

私は思わず圧倒され、肩を竦めた。

「自分の筋肉の厚さを測ったことある?」


「無いと思うな。」


はにかむ彼につられて私も笑う。


「スティーブ、最後に。キャプテン・アメリカのハートをつかんだ女性(ひと)はいる?」

私達の笑いが治まった頃、あまりにもストレートすぎる質問だっただろうか。


「さあ…それは君自身が確かめるしかないんじゃないか?」


彼が私を見つめる。

「それって…」


そう私が言いかけた時、誰かがスティーブの肩に手を置いた。

「キャプテン。立ち話もいいがもう11時だ。この子の家族が心配する。」

細身のメガネをかけた男性だった。

この部屋には私とアベンジャーズ以外は居ないはずだ。こんな人がアベンジャーズにいただろうか。

「ブルース・バナーだ。君の知っているところだと、ハルクかな?」


私を察したのだろう。


「!あなたが…!?」


私は温厚で一見ひ弱そうな彼が荒々しく粗暴なハルクだということに驚きを隠せなかった。


「そう見えないってよく言われるよ。」


ブルースが苦笑しているとナターシャが「彼の二重人格ぶりには驚かされるわ。」と微笑んだ。


「さて、社会科見学は終わりだ。Aは家に帰る必要がある。バートン、この世間知らずなお嬢さんをお城までお送りしてくれ。」


スタークの言葉に弓を弄っていたホークアイと目が合った。

終わり ログインすれば
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設定タグ:アベンジャーズ.MARVEL , 愛され逆ハー   
作品ジャンル:ファンタジー
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Caesar(プロフ) - しゃけじゃけっ子さん» 返信が遅れてすみませんm(*_ _)m 楽しく読んでいただけたなんてもったいないお言葉です。ありがとうございます!更新できるようにがんばりますね! (2021年6月13日 21時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけじゃけっ子 - 楽しく読ませていただきました!続き、楽しみにしてます! (2020年9月22日 12時) (レス) id: c5679eb0b2 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - メリ助さん» 遅くなってしまいましたが、嬉しいコメントありがとうございます!! (2019年7月19日 16時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - どちゃくそ私の好みです!!続き早よーー!!!\(//∇//)\ (2019年7月12日 23時) (レス) id: 4ad90eda32 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - 名無し9253号さん» そう言って貰えてとても嬉しいです!! (2019年5月29日 16時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Caesar | 作成日時:2019年5月7日 1時

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