運命の第一種目 - 1 - ページ46
カウントダウンが終わると同時に、全員がスタジアムの出入口へと一斉に走り出した。外に繋がる通路はすぐにぎゅうぎゅうになり、全く進めない。
気を抜くと押し潰される。転びでもしたら蹴って踏まれて、多分死ぬ。確実に死ぬ。
コースを走るどころじゃない。ここをどうにかして抜けなくては。
その時、前方で次々と悲鳴が上がった。今まさに壁を覆わんとする氷……轟だ。
前方に詰めていた生徒が主な餌食になり足下を氷で固められているが、後方はあまり被害を受けていない。
なんとか生徒を掻き分けて無法地帯と化した通路を抜けると、A組生徒はほとんど轟の氷結から逃れたらしく、爆豪や緑谷なんかが個性の威力で前に飛び出し轟を追い掛けるのが見えた。
個性による妨害を避けて走る。聞こえた地響きに顔を上げると、広場に巨大ロボが姿を現していた。入試の時の仮想ヴィランに似ているが、4体もいる。
「ひっ……！こんなのどうやって倒せばいいんだ……？！」
「タイムロスになるけど迂回するしか……」
大半の生徒が怯む中、真っ先に動いたのはまたもや轟だった。
地響きを上げてその巨腕を振り下ろそうとした一体を、一瞬で氷漬けにしてその下を走り抜ける。さすが推薦入学者……さすが、エンデヴァーの息子。
しかし、轟の圧倒的な強さに感心している場合ではない。レースはまだ始まったばかりだ。
皆の頭上でギシリと嫌な音を立て、それはパラパラと氷の粒と共に金属片を溢した。攻撃を繰り出そうとした不安定な体制で凍らされた巨大ロボが、倒れる。
ガラガラと音を立てて、装甲が割れ、氷が砕け散り、降ってくる。
慌てて退くと、さっきまで立っていた場所に降ってきた部品が刺さっていた。直撃していたらと思うとゾッとする。あんなの刺さったら流石に死ぬ。
切島「ったくあの野郎……！俺じゃなきゃ死んでたぞ」
鉄哲「ったくあの野郎！俺じゃなきゃ死んでたぞ！」
倒れたロボの装甲を突き破って出てきたのは、切島と鉄哲だった。いや二人とも下敷きになってたのかよ……
切島の個性は“硬化”、鉄哲は分からないが光沢のある銀色に変色した肌の様子から、金属化とかそういう類いのものだろうか。
二人とも無傷なのは個性のおかげで、そうでなければきっと押し潰されていた。まあ、煩いほど元気なので心配はいらないだろう。
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Thatn(プロフ) - この度漸く続編に移行したThatn氏ですが、「ページトップの説明文冒頭の文章、結局最後まで会話にも場面にも出なかったことは反省している。ぶっちゃけ忘れてた」等と供述しており…… (2020年8月30日 18時) (
レス) id: 89e33c10ef (このIDを非表示/違反報告)
Thatn(プロフ) - お待たせしました〜やっと続編移行しました〜！これからもよろしくお願いします！ (2020年8月30日 18時) (レス) id: 89e33c10ef (このIDを非表示/違反報告)
Thatn(プロフ) - 全然更新できなくてすみません(´｡･д人)課題とか課題とか体育祭とかで忙しくて、次いつ更新出来るか分かりませんが、頑張りますので……！ (2020年8月22日 21時) (レス) id: 89e33c10ef (このIDを非表示/違反報告)
Thatn(プロフ) - 「類似点」に少し付け足しました。それに伴い、字数の関係から文の一部を丸ごとコピペでページ跨がせたりして修正したので、目次にNEWマークついちゃってますが、その辺りの中身は余り変わってません。 (2020年8月4日 11時) (レス) id: 89e33c10ef (このIDを非表示/違反報告)
Thatn(プロフ) - ↓とは言えお話の切れるタイミングは体育祭真っ最中っていうなんとも微妙な感じなんですけどね笑(^^; トップ画にも力入れてますので続編をお待ち下さい……！ (2020年8月3日 20時) (レス) id: 89e33c10ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅チョコ | 作成日時：2020年2月8日 17時
