【呪術廻戦】いつかここから連れ出して【五条悟】

計画1 ページ26

次の日。離れに着くなり、悟はこう切り出した。



悟「家を出て自由になるための最強計画。やるだろ？」

A「や、やる」



半ば勢いに押されて頷いてしまったけど……最強計画？

悟が言うにはどうやら、二人でこの家から出るための計画をさっさと立ててしまおう、ということらしかった。計画に強弱があるのかどうかはこの際置いておこう。

ノートと鉛筆を引っ張り出して、二人で頭を寄せ合う。



悟「二人で家を出るっつったって、五条家の敷地を出ること自体はそんなに難しくない。でも今このまま外に出ても、俺たちは生きていけないし、すぐ連れ戻されるのがオチ。
そうなったら警戒もされるだろうし、二度目の脱出は難易度が上がる。だから……」

A「一回目で成功したいね」

悟「そう。だから準備をカンペキにした状態で実行する。そのための計画」



計画その1・家を出るまでに強くなろう



悟「一般的な能力と呪術、両方を鍛えなきゃダメだ。
クソみたいな家だけど、お陰様で環境はバツグンに良いから、とことん利用して俺が最強になるための踏み台になってもらう。
Aには俺が教える。日中に一人で出来るようなメニューも組む。いける？」



いけるよね、と悟の目が言う。僕は頷いてそれに応えた。

一般事項に関しても呪術に関しても、僕にあるのはあくまでも本から得た知識だけだ。それも、離れ(ここ)にある本から、という偏りの激しさ。

おまけに外に出たこともないから、運動なんてほとんどしたことがない。悟にどころか、普通の10歳にも遅れていると思う。
それを今から取り戻すのは中々きついと思うけど、やらなきゃ。



悟「まず基礎体力。流石に離れの中で走り回ったりは出来ないだろうし、筋トレから。
呪術は、呪力の自己生成から始めて、コントロールは出来るようにしたいね」

A「……ううん、まだ何も分からないけど、僕も術式を使えるようになりたい。……やってみせるよ」



そうこなくちゃ、と悟が歯を見せて笑った。

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