【呪術廻戦】いつかここから連れ出して【五条悟】

計画3 ページ28

計画その3・当日の手筈を整えよう



悟「で、肝心の決行日をいつにするかってことなんだけど……A、何歳になったらどうするとか言われてんの？」

A「……分かんない。元々、術式が判明するまではって聞いてたけど、7歳の時に術式が無いって判ってからもそのまま放ったらかしにされてるから……
まだ僕の処分を決めあぐねてるか、生存させておく派の人が粘ってくれてるのかも。
だから今更急に殺されたりとかは無いと思う。……多分」



その生存させておく派の人も、どういう思惑で僕を生かしておきたいのか解ったものではないけど。



悟「そっか、じゃあ本家の大人たちが派閥争いしてんのにAのことも関係あるかもしんないね。
それが収まって統一したのがA処分する派だったらマズイけど、親父んとこのがまたゴタゴタしてるし……うん、しばらくは大丈夫か」



どうも悟の才能が開花してからというもの、本人そっちのけで後継ぎ争いが起こったり、現当主(祖父)・時期当主(父さん)・悟の三派に分かれたりしたらしい。
今は表面上は落ち着いて見えるけど、内情は変わらず、冷戦状態なのだとか。



でもそうか、当たり前のことだけど、現当主って僕のおじいさんなんだ……で、時期当主がお父さん、ってそりゃそうだよね。

僕は会ったことすら無いし、こんな関係じゃ家族と呼ぶ気にはどうしてもなれないけど……彼らもすぐそこの建物に居ると思うと、なんだか複雑な気持ちだ。



モヤモヤしだしたのを振り払って、どうにか頭を切り替える。



A「決行は僕らに、というか悟に注意が向かない日じゃないと難しいよね……
あっ、ほら、本邸にたくさんの人が集まる時があるでしょ？ここからでも分かるくらい、賑やかでざわざわしてる時。」

悟「賑やか……年始とか、花見とか、誰かの誕生日とか？
親戚とかどっかの偉い人とかがいっぱい来て、確かに騒がしいけど……でもそういう時って俺も隣で挨拶させられるから、抜け出せないよ」

A「当日はそうかもしれないけど、その前日は？
たくさんの人を招く分準備も忙しくて、あんまり悟に構ってられないんじゃない……？」

悟「あー……確かにそうかも」



抜け出して居なくなったことはどうせバレる。大事なのは時間を稼ぐことだ。



悟「決めた。3月末、現当主(クソジジイ)の誕生日の前日にここを抜け出す」



決行日は3月27日。
来るその日に向けて、僕らの家出計画が始まった。

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