常に焦りは禁物なのです・6 ページ30
*
「嫌なんかじゃ、ないよ! ……えっと、これはその、まあ……あれだよ、アレ」
「……アレって?」
「…………ごめん何でもない」
勇太郎君の方からそうやって言ってくれるのを待っていた、凄く嬉しいけど恥ずかしい、そんなことを言える度胸を私はまだ持っていない。
それ以上に、「好き」なんて。
「……じゃあ、今度からそう呼んで貰おうかな! ね、勇太郎君」
「ああ、そう、だな……A」
「……ねえ勇太郎君、『今度から』って、別に『今から』でも良いんだよ?」
「今!? あ、いや、今は流石に」
「えー、じゃあいつからなの?」
拗ねてみせると、慌てたように「やっぱ今か!?」と言ってくる勇太郎君がおかしい。
私は、今のこの、他のどんな言葉でも形容できない気持ちの名前を知っている。
「あー、じゃあ、いくぞ…………っ」
「待って手前で躊躇わないで!」
「……やっぱ今じゃなきゃ駄目なのか」
「だって今呼べなくていつ呼べるの。勇太郎君が言ったんだから」
「だよなあ……えーと」
「私の名前覚えてる?」
「そ、そりゃ覚えてるに決まってんだろ!」
「今の流れで言うところ」
「マジか……」
夢中になっていたから、別の足音にも気がつかなかった。
「あのね勇太郎君、バレーも演劇も呼び方も練習あるのみなんだよ。というわけで、ハイッ」
「…………っ、やっぱ駄目だ……」
「ねえ、遅いから心配し」
「くじけちゃ駄目だよ! ほら!!」
「ええと、……ごめんA」
「……そんなに難しい?」
「A、きんだ、……」
「いや、でも言った以上ここでちゃんと締める」
「なんだここが天国だったのか」
「?」
「い、いいや、何でもないよっ」
A、と言いかけて、やっぱりAと言ってしまう勇太郎君に本当は悶絶しながら「あとちょっと!」と言って。
だから、実はすぐそばまで来ていた英君に、私も勇太郎君も気がつかなかった。
「ねえ、……帰っていい?」
・
・
・
短編はお空に飛んでゆきました。(白目)
私が思っていた以上に金田一好きだった事実。そして夢主ちゃんも予想していた以上に金田一厨というか、片想いというか……。
国見ちゃんは完全に贔屓です。夢主と金田一だけじゃ話が進まないので。
国見ちゃんもいずれ短編書こうと思いますが(誕生日かな……)、なんかもうこの話中編にした方が良くね?? どうっすか?
金田一夢需要ねえよとか言わんでください。
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スマトラ島のラフレシア(プロフ) - 空白さん» 大地さんかっこいいよね〜→好き!! になる人が少ないんですかね……。三年生はあのノリですから!あ、潔子さんじゃないですか? (2016年6月13日 18時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - まじ 大地さん ヤバイです 三年生組好きです 清子さんの一言で泣くとこ好きですwww (2016年6月11日 6時) (携帯から) (レス) id: 52be14b7bd (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - そうなんですよ全然いないんですよ なんでいないのか不思議なんですよ あのお父さん感 大好きです こないだ好きすぎてイラスト描きました (2016年6月11日 6時) (携帯から) (レス) id: 52be14b7bd (このIDを非表示/違反報告)
スマトラ島のラフレシア(プロフ) - 空白さん» コメントありがとうございます!! 大地さんカッコいいですよね……!好きな人あんまり見ないので嬉しいです(笑) (2016年6月10日 18時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - 初コメント失礼します
私も澤村さん大好きです!(≧ω≦)b
マジかっこいいです (2016年6月9日 17時) (携帯から) (レス) id: 52be14b7bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スマトラ島のラフレシア | 作成日時:2015年11月14日 19時