白（黒）人魚は二重人格！？Ⅱ (ページ3)

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47話ページ3

その日の放課後、アズールくんにフロイドくんとごめんなさいしに行った。

アズールくんも、フロイドくんには言いすぎたと思ったらしく、ごめんなさいしてた。
2人とも仲直りできてよかった。
僕のこともお咎めなし。
アズールくんは、イソギンチャク達がVIPルームに来ることも予想済みだったらしい。

ただ、話していた時にチラッと見えたアズールくんのマジカルペンが、かなり濁っていたように見えた。

このままじゃ、アズールくんが危ないと思った僕は、夜こっそりアズールくんの部屋へ行き、ユニーク魔法を使うことを決意した。

気配をなるべく消し、アズールくんの部屋へ向かう。
音を立てず部屋の様子を伺うと、アズールくんは机に突っ伏したまま眠っているようだった。

『アズールくん……無理しちゃダメだって言ったのに……』

前みたいに、ユニーク魔法を使ったことがバレてしまっては意味が無い。
素早くユニーク魔法を重ねがけし、アズールくんからブロットごと、疲労なども僕自身に移す。

症状が出てしまう前に、音を立てないようアズールくんの部屋を後にした。

部屋に帰ると、身体にかかる重力が何十倍にも跳ね上がったかのように重くなった。

『…っ！？アズールくん……またこんなに貯めてたんだ……』

苦しくなる呼吸と、熱を持つ身体。
徐々に代償が来てる事を痛感する。

明日は、ラウンジの仕事も任されているから、休むわけには行かない…。
それに、監督生たちの件もある。

ベッドの近くの机に置いてある小さな小瓶。
以前、授業で作った解熱薬。
前にユニーク魔法を使って熱を出した時、フロイドくんにバレてしまった時に思いついた。

僕が作ったものだから、効き目は薄いかもしれないけれど、何もしないよりまし。

動きにくい身体に鞭を打ち、小瓶の中の液体を飲み干す。
直ぐに眠気がやって来て、僕は意識を手放した。