ｷｭｳ ページ10
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Te「ここぉおおお！！！これ！これが意味わからん！」
Mu「どこが分からんのかが分からん！」
Te「うわぁそうやってまた頭良いアピールしやがって」
Ry「ほんとにそれは、としみつでもゆめまるでも分かる笑」
「…あのさ、」
テスト一日目の放課後、ファミレスで勉強をすることになった。
テストの日は三時間が主流で、もはやファミレスも恒例行事。
理系と文系はテスト内容が違うから、基本的に同じ場所で勉強するのは嫌だ。
「あのさ、ここに来て30分くらい経つけど、ずっと思ってたこと言っていい？」
Mu「うん」
「なんでてつやいんの？」
柴田は先客いるらしくて来れないって言ってたけど、なんでてつや？
呼んでないはずだけど。
りょうくんかざわくんが呼んだのかな。
Ry「俺は呼んでない」
Mu「僕も呼んでないね」
「え、なになに。てつやって文理の境目を越えてまで勉強教えてもらいたいの？意欲に感心するわ」
Te「いやぁ、たまたまここの前通りかかったら三人が見えたから来ちゃってさ」
てつやがいるとどうも勉強ムードにはなれない。
「なんかもう…勉強やめて話したくなってきた」
Ry「どうした？グレた？笑」
Te「だよね！俺も思ってた！堅苦しい勉強なんて投げ出しちまえ！」
Mu「いやいや、なんのためにここに来たんだ僕達は」
「ざわくんごめんね、ちょっとだけ息抜きにお話！」
Ry「俺はいいよ〜」
自ら話したいとか言い出したけど、いざとなると何を話せばいいのかわかんない。
今考えてることといえば一つしかない。
朝からずっと、テスト中も頭から離れなくてイライラしていた。
「…としみつ」
Te「としみつ？」
りょうくんとざわくんが目を見合わせてニヤニヤする。
違う、そんな可愛い恋模様を話したいわけでもなんでもない。
Ry「もしかして…」
Mu「…復縁ですか？」
Te「ふっ、くえん？！」
「ちーがーうー。もっと苦いやつ」
Te「苦い？失恋？」
失恋。
その言葉の意味をよーく考える。
「そんなとこかな？…まぁ、ちょっと違うけど」
Ry「え、待って待ってどういうこと笑 理解が追いつかない」
「私も分かんないや。なんていうか、好きか好きじゃないかの狭間で相手に拒否られたみたいな」
Te「え、えぇえ？」
Mu「としみつが、Aを拒否る？」
Te「それは、被害妄想がすぎるよ」
「え？」
Te「ええ？」
んー、えっと、これはなんか私が勘違いしているパターンですか？
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作者名：夜行性 | 作成日時：2019年5月11日 7時
