ねぇ、素直になってよ【東海オンエア】 (ページ35)

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ｻﾝｼﾞｭｳﾖﾝページ35

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よし、伝えよう。

その気でいるものの、なかなかタイミングがない。
ようやく放課後になって、私はとしみつが教室を出るタイミングを伺った。

「あっ、としみつ！」

としみつは立ち止まった。
振り返って、私の顔を見るなり驚いていた。

「ちょっと…時間いいかな？」

黙ってついてくるから、誰もいなくなった教室に、としみつを招く。
少し、素直だな。

「あの、まず、……ごめん」

"いや、違う"
と言いたそうだけど、まだ言ってほしくないからそそくさと話を始める。

「いきなり、遊園地誘って。私、実は…としみつのこと、好きなんよ。別れてから、ずっと引きずってて、今はもう…大好きです」

としみつは驚いていた。
表情に出すぎ。

To「俺は…」

としみつが返事をしそうになったから、慌てて止める。

「ダメ！言わないで、その先は。…次はね、…としみつが、…素直な言葉で！」

"私に話しかけてよ"
その時に、返事をしてよ。

素直じゃないとしみつも大好きだけど。
やっぱり、素直なとしみつも可愛いんだから。

としみつの口から、ちゃんとした、本当の素直な言葉を。
聞きたいんだ。
ねぇ、教えてよ。

To「分かった。俺、上手く伝えられるかわかんねぇけど」

「ありがとう」

としみつなら、そう言ってくれると思ってたよ。
そういうとこ、好きなんだ。

としみつのそういうとこ、いや、全てが。
私の全てで。

出会った時からもう運命感じてたっていうか。
てつやのおかげだから、感謝してもしきれなかった。

付き合った時は、飛び跳ねるほど嬉しかった。
別れた時は、毎日泣くくらい悔しかった。

でも、別れることで分かったんだ。
私がとしみつのことどんなに好きか。
溺れているか。

ありがとう、としみつ。
私の青春は…まだ終わってないよ。

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次回最終回ぽいですね。