ｼﾞｭｳﾊﾁ ページ19
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Sh「お前はとしみつが好き。そうなんじゃないのかぁあ！吐け！」
「……はい？」
食堂。
りょうくんは体育祭実行委員の資料を書いてて、ざわくんは予習復習をやっている。
私も一応実行委員なので、りょうくんの書いている資料をぼーっと眺める。
そんな中、一人だけ変なやつがいる。
サングラスかけて私に変なことを問い詰めてくるやつ。
そう、柴田。
Sh「この前の罰ゲームでなんとなく良い雰囲気になって、好きになっちゃったんだろ！」
「……うぅ」
Sh「そして、その手に握ってる携帯の画面！ナガ〇パのおすすめまとめ！としみつと行くつもりなんだろー！！」
「まぁお母さんに二枚入場券貰ったから誰かと行こうと思ってはいるけど…」
嘘だ。
実は柴田の言うことが図星で、動揺しているだけだなんて言えない。
Sh「そして最終的にはああいう風になりたい！そうだろ！」
柴田の後ろの席に座っていたゆめまるとその彼女のイチャイチャを指さしてそう言う。
Ry「え、なになに。Aとしみつと遊園地デートすんの？」
Mu「しばゆーの推測では、でしょ？」
Sh「正直に！どうなんだ！」
「正直…行きたいんだけど」
Sh「きゃーー！！」
「うるさいなぁ」
Ry「じゃあ、Aはとしみつのこと好きってことで…」
Mu「いいの？」
ここで"うん"と言うとこれから失敗した時にダサいし。
この先フラれたら、"別に好きじゃなかった。気になってただけ"って言えなくなってしまう。
だけど。
自分の気持ちに嘘はつきたくないから。
「うん」
一瞬三人が驚いた顔で静まるが、すぐに口々に"応援する！"とか"まじ絶対いける！"とか言ってくれて嬉しかった。
Ry「じゃあ、遊園地デート誘うとこからだね！」
「元カレにデート誘うなんてかなり至難の業だよ」
Mu「そんなこと言わずに…いい感じなんでしょー？」
確かに、前よりは少しいい感じにはなっているが。
二人共が好き同士！って感じは全くもってない。
Sh「でも確かに、どうやって誘えばいいのだろうか…」
Mu「普通に誘うと好きなのバレバレだよね」
Ry「バレバレの方が良くない？笑」
「え？笑」
Ry「童貞は自分のこと好きかもって女の子のこと好きになりがち〜」
Sh「じゃあバレバレ作戦でいくか！」
これが成功したら、としみつと遊園地に行ける。
そう、としみつをデートに誘うことなんて一瞬で、当日の楽しみは長いんだ。
よし、誘おう。
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作者名：夜行性 | 作成日時：2019年5月11日 7時
