天使とマッくん～君があり谷にこだます口笛よ～ (ページ5)

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ふすまに鍵とか……！ページ5

ガチャガチャ

「な、なんか入んないよ！」

「落ち着くダニ！冷静になっていれるダニ！」

『いやぁぁあ！赤鬼が来たよぉ！』

　よく金棒持ち上げて走れるもんだ……って最後に思うのはこれかよ！

　赤鬼が空高く金棒を振り上げた瞬間

　カチャリ

　勢いよくふすまを開けて、私達はその中に入った。

　後ろからは、世界が終わったようなすさまじい音が聞こえた。(きっと赤鬼だぁ……)

◦・◦・◦・◦・

『うわっふぅー！あー怖かった(棒読み)』

「やっぱ、リアル鬼ごっこは楽しいですなあ」

「テメェら……さっきはあんなに怖がってたくせに、終わったらこれダニか」

「そんな怒るなウザピョン。終わりよければすべてよし！」

『すべてよし！！』

「次鬼時間がきたら、ただじゃおかれないダニよ……」

◦・◦・◦・◦

「そういやマックってさ、Aさんと仲いいよね」

「……へ？」

「だって、毎回毎回コントやってるみたいでさ。ボケとツッコミ」

「そりゃあ、あいつがボケるから……てか、オレのことドナル○と一緒にするくせにモ○バーガー派なんだぜ」

　ケータはクスッと笑った。

「なんかAさんのこと話してるマック、すごく楽しそうだね」

　一瞬、言葉につまった。

「た、楽しくなんか……」

「あっ、楽しそうというより嬉しそうかな」

　急に体がカッカッしてきた。

「違う！別に楽しくも嬉しくも……！」
　

　ズザァ(ﾉﾟДﾟ)ﾉ

　時計屋で待っていた二人は、その音にビクッとした。

『ヨップくんとやら……覚えておけよ』

「またかよ。最初のときと同じだな」

「二人とも、例のものはあった？」

　立ち上がったAと共に、イナホは決めポーズをした。

「『もちろん！手に入れてきましたよ！』」

「Aはいいとして、なんでイナホもキズだらけなんだよ……」

『私はスルー！？』

「いやー、鬼時間にあっちゃってさ」

「それは大変だったね」

「あっ、キズはここに来る前にスッ転んでできたんだよ」

『５、6回転んでたからね。すりキズだらけ』

「お前ら女子だろ……しょうがない。ボブじいさん、コイツらのキズの手当てしてくれないか？」

「承知しました。できれば、坊っちゃんたちにも手伝ってもらいたいのですが」

「えぇ～」

「いいじゃん、マック。二人を治さないと行けないんだしさ」

「ったく。世話がやける奴らだな」

『えへへ。マッくん、おなしゃーす！』