天使とマッくん～君があり谷にこだます口笛よ～ (ページ2)

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おっつかい横丁！　鬼時間は来るか！？ページ2

『うおぅ！商店街がある！でも全部閉まってるな』

「そりゃあ夜ですから」

　人通りの少ない道をテクテクと二人は歩いていく。

　……あれ？急にスライドパットが動かな

　あっ、動いたわ。そういやスライドパット反応悪いんだった。

『けっこう質素な感じだね。お菓子集めのとき全然見てなかった』

「お菓子への執着心がすごいですな」

『道路横切りすぎて車メッチャ止めた。いやー、ここの世界の運転手はやさしいね！』

　みんな！現実ではあんな急ブレーキふめる奴いないから、交通ルールはちゃんと守るんだぞ☆

　あと、加害者側にならないように気をつけるんだぞ★

　奥までいくと、つたのからまった病院が見えてきた。

『ウワォ！ファンタスティック！』

「ついにAちゃんもアメリカかぶりに……！」

『まさかこんな肝試しのためにあるような建物が現存しているなんて！』

「そんなこと言ってないで早く入るダニ！鬼時間注意報が出てるダニよ！」

「心配しすぎ、ウザピョン。ここまで何もなかったじゃん」

「テメッ……捕まったら戦うのミー達ダニよ」

『ウサギはいいから早く入ろう！』

　中は見事に真っ暗で(マッくん！？)もちろん妖怪もウロウロしていた。

　ここにいる妖怪って、やっぱ生き霊とかかな。

　でも、テンテコ米やふじのやまがいるな。

　えー、米とかお相撲さんが死んだ病院なの？何してたとこだよ。(病院だよ)

　イナホちゃんについていくと中庭らしいとこに出て、これまたプールらしいところへ下りた。

　んー、プールというより貯水槽みたいな？てかなんでドアがあんだよ、ここに。

　ガチャン！とさびれてる扉を開ければ、ながーい下り階段。

　帰るとき辛いだろうな……。神社かお寺かここは。

　で、下まで行ってまたドアを開けると、そこは紫のまがまがしい空気に満ちていた。

　てか横！なんかフ○ーザみたいに液体の中に妖怪いるぞ！生きてんの、これ？

　あっ、まず妖怪は死んでんだった。

　ひときわ大きいカプセルの前には、まあなんと可愛らしいカメさんが！

『や～ん。すごくカラフルなカメさんたち！』

「コラァ！！私のカメに触るなぁ！」

　驚いて横を見ると、そこには低身長の医者コスプレをした人がいた。

「ちがう！私は正真正銘医者だった！だからそのカメたちに触るなぁあ！」

　「だった」だと？もしやお前も妖怪か。

　Aは震えるカメをずっとなで続けた。