“元”支配者だった私。【ハイキュー】

34話 ページ36

Aside


結局､その後輩は練習最後まで観てた









……面倒臭いな









なんて思いつつも精一杯笑顔を作って









｢観させてもらい､ありがとうございました！｣

『ううん､私も教えられなくてめごめんね』

｢い、いえっ！｣









こういう時ひかりがいればって思う









けれど今日は家の用事で部活が終わったあとすぐ帰っちゃったし









これから練習を観られるのが嫌だったから少し意地悪のつもりで









『ねぇ､君は憧れの人がいるの？』









と､言った









名前を覚えてないから“君”って呼んだけど､本人からしたら自己紹介したはずなのに…って思うだろうな









｢えっ…と､もちろんA先輩です！！｣









あははっ､絶対嘘









『…ふーん､少し部活中に君のプレーチラッと観たけど私に似てるってことは無かったけどね？









どっちかと言うと…笹山女子高校の篠宮さんみたいだった』









私は私が中学2年の時のベストセッター賞を受賞した人の名前を出した









ただ単にそう感じただけなんだけどね









｢っ！｣

『あっ、怖がらないで？私は別にそういう意味じゃなくてね…









“株上げなんかしなくてもここは実力で這い上がるんだ”ってことを言いたいだけだから〜』









ニコッと笑顔で言って私はコート整備をした

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