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ASide


いきなり、ちびたあ君が現れて、
息が止まるかと思った。


本当に忠義が小さくなったのかと見間違うぐらいに、似てるんだもん。


七五三かな?

着物着て刀を持ってる写真が、
リビングに飾られてて、
その顔とうり二つ。


でも、お姉さんの子供だって聞いて。


納得。


可愛い。

可愛い過ぎる。


村上淳人くん。

一年生だって。


こんな男の子がいたら、
毎日、本当に本当に、
楽しいだろうな。


毎日、手をつないで、
むぎゅうって抱っこしたい。


でも、キスしたとこ、
見られちゃったから。


「あっきい、さっきのは内緒にしててね?」


約束してもらった。


初めて来た実家の部屋でキスしてたなんて、
やっぱり、
恥ずかしいし、
感じ良くないと思うし・・・



とにかく今日は色々ありすぎて、
無理矢理食べたせいもあって、
胸もお腹もいっぱい。


家はすっごく大きくて、
テレビドラマで見るような、
おしゃれなの。

私みたいな平凡な家の子で、
本当にいいのかな。


家族みんな優しくしてくれて、
すごくほっとしたけど。

あっきいがいてくれたから、
おやつタイムからは、
少しリラックスしていられたし・・・



忠義が送ってくれた帰りの車の中で、
つい、うとうとしてたみたい。

気付いたらもう、家の割と近くだった。


「寝ちゃった。ごめんね」


慌てて起きたら、
ふふって笑われた。


「なんで笑ってるの?」


「A、寝言、おもろいもん」


「寝言?」


はあ。

穴があったら入りたい。


何を言ってたんだろう。


「何言ってた?」


「うん。
寝てんのに、
たあ君、内緒ね?って言われた」


「本当に?」


「うん。
むにゃむにゃって、可愛いかったわ。
けど何を内緒にしたいん?」

「夢なんて辻褄合わないことのが多いんだから。
何かなんて覚えてないよ。
でも、あっきい、まだ一年生なのに、
本当に秘密守ってくれてほっとしたけど」


「あっきいに何を頼んどったん?」


「キスしたところ見たの、
言わないでねって」


「そんなこと頼んでてんや。
けど言うてたで?
ばあば、聞いてとか言うて。
Aがトイレに行ってる間に」

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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年11月8日 16時

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