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「は、はい」
Aがカクカクうなづいた。
「自然にてあり得へんやん。
絶対にきっかけあるよね？
さては忠義、隠し事してるな？」
姉ちゃんの追求はなかなか厳しい。
「隠し事なんかしてへんて。
もうええやん」
「いいわ。
後からAちゃんにこっそり聞くから」
姉ちゃん、
ほんまに会うんも久々やのに、
結構グイグイくるな。
お父さんは、女性陣に押され気味で、
今日はちょっと無口。
Aに照れてるみたいやし。
ちょっと可愛いねん。
女性陣が洗い物してる間に。
お父さんが庭のテラスに俺を呼び出してくる。
椅子に座るように言われて、
ちょっと緊張するやん。
Aのこと、どう思った？
「なかなか素直でええ子やん。
まだ子供に見えるけど。
大丈夫か？
結婚して、
ちゃんと家のこととか子育てとかやってけそうか？」
「お父さん、めっちゃ気ぃ早いやん」
けど、許してくれんねや。
めっちゃほっとした。
「いや、お前が彼女連れてくるて。
もう３０やねんし。
そういうつもりやろ？」
「うん、まあ・・・
俺は結婚したいなあって思ってる。
認めて欲しい」
「まだあの子のこと、よう知らんからな。
もう少し、知り合うてからな。
亜由子ちゃんの話によると、
めっちゃええ子らしいやんか」
「亜由子ちゃんがなんでここに出てくるん？」
「昨日、亜由子ちゃんの、
ホステス引退の日でな。
その時に聞いたわ。
前に言うてた中学の後輩は、
別の子やったて。
名前が似てたから勘違いしてて、
あの子は子供の頃から真面目でええ子やって、
言うてたわ」
あの子、そんなん言うてくれたんや。
そういや、昨日、
駐車場で意味ありげなことを言うてたっけ。
俺に誕生日プレゼントがあるって。
明日になれば分かるって・・・
マンションの方にでも、
何かビビるような物でも届くんかとばっかり。
あの子、やっぱ、根はええ子やねんな。
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年11月8日 16時
