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いつがちゃんとしたプロポーズなんか、
説明出来ひんな。
とか、ごちゃごちゃ考えてたら。
「忠義、」
甘い声で呼ばれて。
「ぎゅってして、キスもして？」
おねだりされた。
なんやねんな、誕生日やから、
特別プレゼント？
めっちゃ可愛ええやん。
おでこに軽くキスしてから、
ゆっくり、唇にも。
こんな誕生日過ごせて。
俺、世界中で一番幸せな男かも。
本気で思ってた。
翌日の昼前に、
実家に着いたら。
１０年前にお嫁に行ったはずの、
姉ちゃんまで来てるねん。
お父さんは仕事で遅れるて言うてて。
お母さんは料理に忙しそう。
「姉ちゃん、どうしたん？
急に来たりして」
今も大阪の方の家に旦那さんと住んでるのに。
「たった一人の弟の結婚相手やもん。
一刻も早く会ってみたいやん」
いそいそと掃除したり、
なぜか、自分の洋服やメイクを、
鏡でチェックしたり。
この家の誰よりもはしゃいでるわ。
「彼女やで？
結婚するとは決まってないし。
俺はしたいけど。
彼女まだ若いねん」
いきなり結婚前提に話がどんどん進んだら、
Aが戸惑ってまうやろ？
「若いん？
若いって？何歳？」
「再来月で２２やねん」
そう答えたら。
「忠義、大学生に手ぇ出したん？
それはええん？
未成年ちゃうからええんか。
まあ私も結婚した時はまだ、
２４やったしな。
十分、大人やん」
姉ちゃん、最初、
焦ってたくせに、
最後には一人で納得し出した。
「大学生ちゃうで？
店の美容師やから、
ちゃんともう働いてる」
姉ちゃんて、顔はお母さん似やけど、
性格はお父さんにそっくりや。
俺が大学入る時に、
会社が全国展開になって、
神奈川に引っ越してきてんけど。
姉ちゃんは、
ちょうど大学出る頃で、
今の旦那さんの信ちゃんと、
付き合うてて、
就職も決まってたから、
一人、大阪に残った。
その２年後に結婚もしたし、
この家には住んだことがないねん。
「あっきいは？
今日は連れて来てないん？」
あっきいは、俺の甥っ子で、
小学１年生。
本名は村上淳人。
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年11月8日 16時
