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意地になって言い張ってるから、
素直に甘えとく事にした。


もらってきたプレゼントは、
Aがバタバタしてるうちに、
こっそり、クローゼットの中に隠してんけど。


気付いてないよな?


ピザ食べて、(食べたんは俺だけやけど)
Aの作ってくれたサラダも食べて。


今日は誕生日やから特別に、
あーんして食べさせてくれたし。

幸せ。


「30歳の大人になったのに」


ちょっと呆れられたけど、ええねん。



次にケーキが登場。


確かに真ん中がペシャンて潰れてるけど、
ちゃんと丸いケーキの形になってる。

イチゴとチョコもたくさんのってるし。


「すごいやん。
こんなん作れるん?」


感動した。


「練習したの。
お姉ちゃんに習って・・・」


「ありがとう。
めっちゃ嬉しい」


ろうそくを吹き消したら、
隣からAが動画を撮ってくるから。

めっちゃ恥ずかしいし。


ケーキ、めっちゃ美味くて、また感動した。


「Aも食べ?」

フォークに刺して、口に運ぶ。


また断られるかなって思ったのに、
Aが素直に一口、食べてくれた。


「やっぱり、お店のとは、
柔らかさが違う気がする」


なかなか厳しい自己評価。


「そんなことないで。
いや、店のやつと比べて、
こっちのがうまかったら、
店潰れてまうけど。
愛情入りやからこっちの勝ち」


ぱくぱく食べてたら、

Aが俺をじっと見てて。


また照れてくる。


「忠義、子供みたい。
生クリーム、ついてるよ?」


さっき、なんて呼んだ?


確かに・・・


名前で呼ばれたよな?


「もっかい言うて?」


思わず聞き返したら。


「ん?
生クリームついてるよ?」


きょとんてして言うだけ。


無意識やってんや。


余計にじんてくる。



最近は、敬語で話す事もなくなってて・・・


だんだん、誰よりも近い存在になってるって、
胸張って、言える。


気付いたら、
キスしてた。


生クリームの味の甘い甘いキス。


離れてからも照れてもうて。


Aが俯くから。


もう一回、重ねてく。

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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年11月8日 16時

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