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Aside


明後日はもう、
大倉店長の誕生日だ。


クマのたあ君見たら、なんて言うかな?


ピアス、喜んでくれるといいな。

絶対に似合うのはもう分かってるの。


想像しただけで、にんまりしてきちゃう。


大倉店長が、私のためにネックレスを買ってくれたお店のもの。

店長の好きなブランドなのかなあって。


買ってくれたネックレスよりはだいぶ安いけど、
私としては、清水の舞台から飛び降りる覚悟で買うような値段だった。


こんなに高いもの、自分のためにも、
誰かのためにも買ったことない。


ピアスしてる男なんて信用出来ないって、
決めつけてたくせに・・・


大倉店長と付き合う前の私が、
今の私を見たら笑うだろうな。



閉店してしばらく経って。


お店に残ってるのは、

書類仕事してる大倉店長と、
掃除してる私だけ。


奥の小さい事務所にいるのに、
離れてるのに、ちょっとドキドキしてる。


もうすぐで店長は本社に異動だから、
こんな事もなくなっちゃうんだなあって。


しんみりしてくる。


大倉店長、仕事、まだかかるのかな?


生理も終わったし、
本当はもうお泊まり出来るけど・・・


しばらく、職場と外でしか会ってなくて、
いざとなるとなんだか緊張するし、
店長は生理の期間とかよく分かんないのか?

誘ってこないから・・・


自分から切り出すのも恥ずかしいし。


お泊まりは、店長の誕生日までお預けな雰囲気。



ソファの奥の出窓は、
ブラインドの取っ手が少し遠くなる。


そこに、


「終わったで?
Aはあ?」


大倉店長が奥から出て来ちゃった。


今、私は、
ソファに膝ついて、
大倉店長に背中向けてる状態で。


めちゃくちゃ恥ずかしい体勢。


慌てて紐を引っ張ったら、
勢いよく、プライドが降りる。


素早くソファから降りようとしたけど。


その前に、大倉店長に背中から抱きしめられた。


「めっちゃえろい体勢。
今のは俺にしか見せたらあかんわ」


私の肩に顎乗せて、
またそんな事、言ってる。


「届かないから仕方ないの」


夏子先輩なんて、私よりもちっちゃいから、
ソファに乗っかっても、届かないらしい。

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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年11月8日 16時

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