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コンコンってドアをノックしたら、
章ちゃんが顔をのぞかせて。
すぐに、手を引かれて、
ぎゅうって抱きしめられた。
おはようの短いキスを交わした後。
「実は用意は終わってるけど。
二人きりになりたかってん」
可愛いく言うの。
「そう言えばいいのに」
「けど、Aちゃんはその気やなかったやん？」
「だって、神山くんたちとフロントで待ち合わせしてるでしょ？」
「もっと遅くでええ？って、
電話しよ思ってたら、
つい今、神ちゃんの方から、
チェックアウトの時間、
ぎりぎりでいいですか？って、
連絡きた」
「そうなんだ・・・」
それって・・・
純粋に用意が終わらないのか、
それとも愛理ちゃんとの、
ラブラブの時間が終わらないのか、どっち？
なんとなく、そわそわしちゃってるの、
章ちゃんにばれてて。
「神ちゃんの部屋、
隣ちゃうから大丈夫やで？」
にやって笑って言われた。
「べ、別に。
変なこと考えてるわけじゃ・・・」
章ちゃん、ふふっ、て笑って。
「Aちゃん、やぁらし。
羨ましそうな顔して」
案の定、からかってくる。
「だから。
別にそんなこと想像したわけじゃ」
「そんなことってどんなことぉ？」
章ちゃん、歌うように聞いて、
もぉって、怒ってる私を抱き上げる。
「多分、俺が今したいこととおんなじやろ？」
勢い良くふわふわのベッドに投げ出すようにされて。
ふわぁって身体が浮いて沈み込んで、
・・・すっごくいい心地。
「章ちゃんのしたいこと？」
分かってて聞き返すのは、
期待でもう胸がはち切れちゃいそうだから。
私の上に覆いかぶさった章ちゃんの目、
急に男になった。
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年9月10日 10時
