３３８ ページ44
３階には、
私たち姉弟の部屋だけ。
隣はお姉ちゃんで、
廊下挟んで、目の前は、泰輝の部屋。
お姉ちゃんは、
寝落ちした隼人と、
２階のリビングで寝てるはずだから、
物音の主は泰輝ってことになるな。
さっきの会話、聞かれちゃったなら、
めちゃくちゃ恥ずかしいなあ。
私、いつもの癖で、
好きとか、言ってないよね？
そこだけは意識してだはずなんだけど。
ま、仕方ないか。
泰輝は、社会人になってからは、
彼女とか面倒でしかないって、
作る気ないの。
お母さん、それはそれで、心配してるんだ。
親って、色々、
心配事ばっかりなんだな。
私もいつか、
ママになる日が来たら、
お母さんの気持ちが分かるのかな。
でも、章ちゃんそっくりの男の子だったら、
きっと、目に入れても痛くないはずだ。
早く結婚したいな、って、
前より現実的に考えるようになってる。
章ちゃんは、
疲れてても、
睡眠削っても仕事しちゃうし、
そういう時はちゃんとご飯さえ食べないから。
私が支えてあげたいの。
私も、章ちゃんがいてくれたら、
いつも気持ちがあったかく優しくなれる。
「二人なら怖いものなんてない気がするのに」
はあ、ってため息。
お母さんの気が変わるには、
どうしたらいいんだろ。
神様でも仏様でも、すがりたい気分だわ。
翌日、ホテルのロビーに到着してから、
章ちゃんに電話。
「ごめん。Aちゃん。
なんも用意終わってないねん。
部屋に上がって来てくれへん？
7705号室やから」
「うん。分かった」
電話切って、７階に上がる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 689人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年9月10日 10時
