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「夕方また体温と血圧測るんで、
ゆったりとしてて下さいね」
ベタベタ章ちゃんに触った後、
振り返って、
私のこと、氷のような目で睨みつけてきた。
怖っ。
私が帰った後、
章ちゃんに、何するか分かんない。
今夜は何としても居座んなきゃ。
他の患者さんに呼ばれたらしくて、
やっと中島さんが出て行ってくれて、
ほっとした。
「章ちゃん、
丸山先輩がくれたチョコ、食べる？」
しゃがんで冷蔵庫の扉開けてたら、
章ちゃん、返事してくれない。
「・・・章ちゃん？
チョコ、いらない？
食欲ない？」
生チョコの箱を出して、
立ち上がって振り返ったけど、
章ちゃん、不機嫌顔してる。
「Aちゃん、
俺、今、苦しくて、
それどこちゃうねん。
理由、分かるよな？」
低い声で押し出すように言って、
ベッドから立ち上がった。
怖い顔のまんまで、
じりじり近付いてくる。
狭い病室だから、
すぐに隅の冷蔵庫の前にいる私の目の前に。
「・・・仕方なかったの。
飲み物買いに行くって言ったら、
いらないって、丸山先輩が急に手首掴んできて・・・
でも私を止めようとしただけで、
深い意味なかったはず・・・」
「深い意味無い方があかんやろ。
軽く触れるほど、
マルん中で、
Aへの距離が近いねん。
なんで俺がおらん時に、
自分に惚れてる男、部屋に入れるねん」
「それは・・・」
章ちゃんの奥さんになった気分で・・・
言うの、恥ずかしいな。
迷ってたら、章ちゃんが、ため息ついた。
本気で怒ってるのかな。
「ごめんなさい・・・」
「もうせえへんな？」
うなづいたら、
少し乱暴なキスされて・・・
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年9月10日 10時
