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ばたばたして部屋を出たのは、
チェックアウトのほんの数分前。
神山くんと愛理ちゃん、
とっくにチェックアウト終わって、
待ちくたびれてるだろうなって、
ひやひやしてたんだけど・・・
エレベーターに乗って、
少し降りたら、
５階でドアが開いて・・・
そこに立ってたのは、
神山くんと愛理ちゃん。
手、繋いでたのに、慌てて離してる。
小さな密室に４人。
「うわ。
めっちゃタイミングええやん。
神ちゃん、愛理ちゃん、おはよう」
「おはようございます」
章ちゃんと神山くんは、
いたって普通の挨拶交わしてる。
「おは、おはよう、ござあます、
ございま、す」
愛理ちゃん、かみかみで、
髪もまだまとまってなくて。
おまけに、頬がほわあっと頬が上気したまんま。
今の今まで、
神山くんに愛されてました、って、
ばればれなんだもん。
愛理ちゃんのそういうとこ見るの、
私が照れちゃう。
すぐにフロントのある二階に着いて、
愛理ちゃんが、開くボタンを押した。
左手の薬指には、
きらめくダイヤモンドの指輪が。
プロポーズ、どんなだったか、
今すぐ聞きたくて仕方ない。
神山くん、緊張しただろうなあ。
章ちゃんと神山くんがチェックアウトしてる隙に。
「愛理ちゃん、おめでとう。
プロポーズされたんだよね？」
つい、詰め寄るように聞いてしまった。
「うん・・・
びっくりした。
まだ付き合ったばっかりで・・・
私、付き合うのさえ、初めてやのに。
智がそこまで考えててくれたなんて」
「それだけ神山くんにとって、
愛理ちゃんは特別なんだよ。
はあ。いいなあ」
「いいな、って、
Aちゃんも、社長と結婚するんやろ？」
「うん、そうなんだけど・・・
一つ、問題があって。
すぐには無理そうなんだ」
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年9月10日 10時
