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「真琴ちゃんが?!」


誰より、丸山先輩が驚いてる。


「今日は車で来てるし、
同じ方向やし。
私じゃ嫌ですか?」


「い、嫌って事ないけど」


「じゃあ、そろそろお開きみたいやし、
丸山さん、帰りましょうか」


真琴先輩の強引さに、
丸山先輩の酔いは覚めたみたいだけど。


「あっ、はい。
それでは、よろしくお願いします」


圧倒されたみたいで、
年下の真琴先輩に敬語で答えてる。


そのまま、挨拶もそこそこに、
引きずられるようにして帰って行った。


「あの二人、
ひょっとして、ひょっとするかもな?」


章ちゃんがいたずらっぽく笑った。




程なくして、二次会も終わって、解散。


章ちゃんもお酒飲んじゃって、
車は渋谷さんのお店に置かせてもらうことに。


二人で夜道を歩いてる時も、
部屋に帰ってからも。

私はまだ、結婚式の余韻が冷めやらぬまま。


引き出物の、
ティファニーのシャンパングラスと、
ゴディバのバームクーヘンに、
可愛らしい和柄の祝い箸。

それに、
麻美さんからの想いがこもった、
大切なブーケ。


それを眺めて、またため息。


「素敵だったなあ・・・
麻美さん、幸せそうだった。
ウェディングドレスも、
披露宴でのカラードレスも、
すっごく綺麗だったなあ。
丸山先輩のモノマネ、
相変わらずクオリティ高くて、
楽しかったな。
神山くんがあんなにダンス得意なんて。
もう色々あり過ぎて、
今日、眠れそうにないよ」


「そんなに楽しかったん?」


章ちゃんが腕時計外して、
ネクタイを緩めながら、聞く。


その仕草があんまりにもかっこ良くて、
惹きつけられて。


それだけで、全部の意識が、
瞬時に、章ちゃんに向いた。

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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2018年9月10日 10時

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